片山晋呉“直伝”の基礎練で「全体が安定」 勝俣陵が狙う恩返し初V

<BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 3日目◇7日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース(茨城県)◇予選=7397ヤード・パー70、決勝=7430ヤード・パー71>

ツアー未勝利の29歳・勝俣陵が、6バーディ・2ボギーの「67」をマーク。首位と3打差のトータル3アンダー・7位タイで最終日を迎える。
「調子はずっと悪くないです。最近ショートゲームのフィーリングがいいですし、いい流れで回れているのかなと思います。ショットもいいです」。今季出場6試合すべてで予選通過を果たしており、安定感は数字にも表れている。

難セッティングの今大会では、3日間トータルアンダーパーで回っているのはわずか15人。3日目のベストスコアは堀川未来夢の「65」だったが、勝俣の「67」もその次に良い数字だった。多くの選手が苦戦する中で好スコアを出せた要因に、オフの取り組みを挙げる。

「冬に片山晋呉さんと一緒に練習していて、そこで教わった基礎練習をずっと続けています。それをやっていれば、ショットの調子は全く崩れない。それだけをやっています」。永久シード保持者の片山晋呉と宮崎県で合宿を行い、「バンカーからの片手打ち」などの基礎練習を教わった。

「ルーティンになっています。毎朝とラウンド後にやるようにしていて、良くても悪くてもフラットに戻すようなイメージです」と、ラウンドの前後に30分~1時間ほど行っている。

全身を使うゴルフでは、毎日同じ動きやタイミングで振ることは容易ではない。だが、勝俣は“片山直伝”の基礎練習を徹底することで、「全体が安定している。“調子”をなくすというか…」と、今シーズンは波が少ないゴルフを展開できている。さらに、苦手だったショートゲームも今季は重点的に練習。「少しずつ結果に結びついている」と手応えを感じている。

加えて、先月の「日本プロ」で行った“微調整”の効果も出ている。「(ボールの置く位置が)真ん中すぎた。先週までのキャディに『もう少し右に置いて、短く持ちしっかり振るようにしたほうがいい』と言われて」。スタンスに対するボール位置を修正した。「アマチュアが言われるようなアドバイス。意外と基本的なことができていなかった」。これがきっかけでショートゲームのフィーリングも向上し、スコアメークにつながっている。

初日にはうれしい出来事もあった。終盤の17番でダブルボギーを叩き、気落ちしてたところに片山から電話が。「晋呉さんから電話をいただいた。アメリカ帰りで忙しいのに、めちゃくちゃうれしかったです。『頑張れよ』って言ってくれました。頑張りたいですね」と笑顔を見せた。自身のゴルフを安定させる“カギ”を与えてくれた片山への恩返しをするためにも、狙うは逆転初Vだ。(文・高木彩音)

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