
<全米女子オープン 3日目◇31日◇エリン・ヒルズGC(ウィスコンシン州)◇6829ヤード・パー72>
トータル5アンダーで並んだ渋野日向子、西郷真央、竹田麗央の3人が、首位のマヤ・スターク(スウェーデン)と2打差の3位タイで最終日を迎える。渋野にとっては2019年「AIG女子オープン」(全英女子)に続くメジャー2勝目、西郷は4月の「シェブロン選手権」に続くメジャー連勝、そして竹田は海外メジャー初制覇がかかる最終日になる。
では3人はこれまでに何度、逆転勝利があるのか? 優勝パターンを振り返ってみよう。
まず日本ツアー通算6勝、海外1勝の渋野日向子は、逆転Vの印象が強い。2019年9月の「デサントレディース東海クラシック」では2日目を終えて20位タイだったものの、最終日に8打差を逆転して勝利した。これはツアー史上2位タイの最大差逆転記録になっている(1位は藤野オリエが11打差を逆転した2002年「廣済堂レディス」)。
この試合を含め7つの勝利のうち4勝が、最終日にひっくり返して手にしたもの。ただしメジャー大会は、日本の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」、全英女子ともに首位から出ての逃げ切り勝利。これまでプレーオフでは3戦3勝と、勝負強さも持ち合わせている。
続いて西郷は、首位から出たシェブロンの時とは異なり、追いかける立場に。ただ、この時は最終的に5人によるプレーオフを制しているため、純粋に逃げ切ったというわけではない。これまで挙げた日本6勝、米国1勝のうち、逆転は3試合で、最大差は初優勝を挙げた22年「ダイキンオーキッドレディス」の5打差だ。
竹田は日本ツアー8勝、米ツアー2勝(TOTOジャパンクラシックは日米1勝ずつでカウント)のうち、5試合で逆転勝利を挙げており、逃げ切り勝ちよりも多い。直近で優勝した「ブルーベイLPGA」は後続に2打差の首位でスタートし、「64」をマーク。最終的に6打差で勝利するなど、勝負所での爆発力も証明済みだ。
最終日は渋野と竹田が同組で、西郷は3日目と同じく世界ランク1位のネリー・コルダ(米国)とプレーする。最終組で回るスタークと、ジュリア・ロペス・ラミレス(スペイン)にプレッシャーをかけながら、最後に日本勢がライバルたちをかわすシーンに期待したい。
【日本勢3人のこれまでの“Vパターン”】☆は米国女子ツアー、※はプレーオフ
<渋野日向子(日本通算6勝、米1勝)>
■2019年
「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」 首位タイ→優勝
「資生堂 アネッサ レディスオープン」2位(2打差)→優勝※
☆「全英AIG女子オープン」単独首位→優勝
「デサントレディース東海クラシック」20位タイ(8打差)→優勝
「大王製紙エリエールレディスオープン」7位タイ(2打差)→優勝
■2021年
「スタンレーレディスゴルフトーナメント」5位タイ(2打差)→優勝※
「樋口久子 三菱電機レディス」首位タイ→優勝※
<西郷真央(日本通算6勝、米1勝)>
■2022年
「ダイキンオーキッドレディス」8位タイ(5打差)→優勝
「アクサレディス」3位タイ(2打差)→優勝
「ヤマハレディースオープン葛城」単独首位→優勝
「パナソニックオープン」2打差単独2位→優勝
「ブリヂストンレディス」単独首位→優勝
■2023年
「伊藤園レディス」単独首位→優勝
■2025年
☆「シェブロン選手権」首位タイ→優勝※
<竹田麗央(日本通算8勝、米2勝)>※TOTOジャパンクラシックは日米1勝ずつでカウント
■2024年
「KKT杯バンテリンレディス」3位タイ(3打差)→優勝
「フジサンケイレディス」単独首位→優勝
「ブリヂストンレディス」単独2位(1打差)→優勝
「北海道meijiカップ」6位タイ(3打差)→優勝
「ゴルフ5レディス」4位タイ(1打差)
「ソニー日本女子プロ選手権」単独首位→優勝
「日本女子オープン」首位タイ→優勝
☆「TOTO ジャパンクラシック」単独4位(3打差)→優勝※
■2025年
☆「ブルーベイLPGA」単独首位→優勝