
太くてデッカイ2本の筒が特徴です。
近い将来、射程3000kmモデルが登場へ
2025年5月下旬、東富士演習場において、防衛省および陸上自衛隊が開発を進めている各種の新型装備が目撃されました。様子を見ていると、どうやら今年の富士総合火力演習(総火演)に参加しそうです。
目撃されたのは「島嶼防衛用高速滑空弾」の搭載車両です。
島嶼防衛用高速滑空弾は、陸上自衛隊が新たに取得予定の地対地ミサイルで、2025年度頃に配備予定のブロック1と、2030年代までに装備化を目指すブロック2B、この2種類が開発中です。
名前のとおり島嶼防衛用で、ブロック1は数百kmの射程を持ち、ブロック2Bでは約3000kmもの射程を持たせると言われています。ちなみに、北海道から沖縄県の石垣島までの直線距離は約2600kmのため、ブロック2Bなら南西諸島防衛のために北海道の部隊から投射することが理論上は可能といえるでしょう。
なお陸自では、この新装備を運用するための専門部隊として、「高速滑空弾大隊」と「長射程誘導弾部隊」の新編が決まっています。
今年の総火演は6月8日(日)に実施予定ですが、昨年と同様、一般公開は行われません。その代わりに、防衛省・陸上自衛隊ではYouTubeの公式チャンネルなどでリアルタイムのライブ配信を行うと発表しています。
どのような形で島嶼防衛用高速滑空弾が登場するのか、要注目です。