渋野日向子はメジャーに強い 暫定2位に本音は…「上で戦えることが少なすぎる」

<全米女子オープン 2日目◇30日◇エリン・ヒルズGC(ウィスコンシン州)◇6829ヤード・パー72>

「期待は個人の自由ですが、あんまり、期待はせんように(笑)」。開幕前にはこう冗談めかしていた渋野日向子だったが、その謙遜を覆すように、トータル5アンダー・暫定2位につけ、優勝争いに加わった。
「ラッキーの積み重ねだった。いいショットを打ったやつは(パットを)外しまくったし、最後もボギーにしてしまった。その中でもアンダーで回れてよかった」。5バーディ・2ボギーの「69」で回った一日を振り返る。

後半10番からは3連続バーディを奪取。10番では2打目をダフったが、ラフからのアプローチをチップイン。12番では約15メートルのロングパットを沈めるなど、“劇場型ゴルフ”がさく裂した。

一方、14番パー5ではフェアウェイウッドでトップするミスもあった。3打目は傾斜地からのショットがグリーンをこぼれたが、スピンを効かせた巧みなアプローチでパーをセーブ。随所に粘りも見せた。

首位の西郷真央をとらえるにはあとわずかだった。「追いつきたかった」と背中を目指したが、最終18番は3パットのボギー締め。「自分が弱いなって思いながら回っていました」と悔しさをにじませた。

昨年大会では、優勝した笹生優花に次ぐ2位と好成績を残した。その再現も、そして6年ぶりのメジャー制覇も、視野に入る位置につけている。だが、「上で戦えることが少なすぎる。あまりにも経験値が浅いもんだから。1つのミスに対して“ズンッ”てなりすぎないようにしたい」と語った。

昨年は、全米や「KPMG全米女子プロ」といったメジャーで爆発力を見せた。しかし、本人も認めるように、安定して上位に定着する点には課題も残る。それでも、課題を自覚しているからこそ、巡ってきた好機に一喜一憂することはない。

「あと2日、どうなるか分からないし、最下位にいくかもしれないし(笑)。ホントに分からないので、楽しみながらできたらいいです」。シブコ節を交えながら、メジャー2勝目へ。肩の力を抜きつつ、残りのラウンドへと向かう。(文・齊藤啓介)

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