
日本代表に復帰を果たしたマインツのMF佐野海舟が28日、メディア取材に応じ、昨年起こした自身の騒動を謝罪した。
FC町田ゼルビアでキャリアをスタートさせた佐野は鹿島アントラーズへと移籍。2023年11月に日本代表に初招集され、順調にキャリアを歩んでいた中、2024年7月にはブンデスリーガのマインツへの完全移籍が発表された。しかし、渡独前に女性に対する不同意性交容疑で逮捕される事態に。翌8月に不起訴処分となっていた。
その後ドイツで1年間プレーした佐野は、6月のFIFAワールドカップ26アジア最終予選(3次予選)に臨む日本代表メンバーに1年5カ月ぶりに復帰。そんな中、騒動以降、国内で初となる取材対応を行った。
黒いスーツ姿で登場した佐野は「昨年の自分の行動によってご迷惑をお掛けしてしまい、本当に申し訳ございませんでした」と謝罪。「自分にできることを日々考えながら、サッカー面ではプレー、行動、言動というもので、自分が出せるものを出し続けていきたいと思いますし、プレー以外でも自分にできることを考えて、社会に貢献し続けたいと思っています」と反省を口にした。
今回、謝罪会見を行うに至った経緯については「自分の口から伝えないといけないなと思い、この会見をしようと思いました」と語った佐野。ドイツでの1年間については「毎日サッカーができることに感謝して、1日1日、自分ができることを日々考えながらサッカーに取り組みましたし、それは今後も取り組んでいきながら、サッカー以外でも自分が取り組めることを考えて、サッカーに貢献していきたいなと思っています」と、反省をしながら、信頼回復のために取り組んでいたとした。
改めて日本代表に復帰したが「本当に全員が目指している場所だと思いますし、自分がここに立てていることに本当に感謝の気持ちを持って、誰よりも責任感を持ってやりたいと思います」とコメント。森保一監督ともこの1年間は会話を行っており「まずは自分の反省の気持ちということをしっかり伝えましたし、サッカー面の話が多くありました。本当に期待をしていただいて、またこの場所に戻って、自分がサッカーできることに感謝の気持ちを持ってやり続けたいと思います」と、期待に応えたいと意欲を示していた。
また、メンバー発表会見で森保監督は「家族」というワードを使って佐野についてコメントした中で、「もちろん見ていましたし、本当に自分が森保さんの発言に対してどうこう言える立場ではないですが、そういう風に思ってもらえている以上、期待を裏切ってはいけないと思いますし、責任を持って、誰よりも試合に出たら走らなければいけないなと思っています」と決意を新たに。アウェイでのオーストラリア代表戦、大阪でのインドネシア代表選に向けては「自分に対する賛否はもちろんあると思っています。自分にできることを考えて、日本のサッカーのために戦うしかないと思っているので、プレーで、行動で、示していきたいと思っています」と、意気込みを語った。