男子は二桁アンダー続出…女子は? エリン・ヒルズを回った選手たちのリアルな声「伸びる想定でやった方がいい」

<全米女子オープン 事前情報◇26日◇エリン・ヒルズGC(ウィスコンシン州)◇6829ヤード・パー72>

女子ゴルファー世界一を決める戦いの舞台は、米ウィスコンシン州ミルウォーキー郊外にあるエリン・ヒルズGC。2006年に開場したこのパブリックコースは、歴史は浅いものの、17年には「全米オープン」を開催した実績もある。では、実際にコースの雰囲気はどのようなものなのか。
全米オープンは例年、トータルイーブンパー付近が優勝スコアとなるが、ブルックス・ケプカ(米国)が優勝した17年大会では、トータル16アンダーでの勝利となった。松山英樹もトータル12アンダー・2位に入り、二桁アンダーの選手は7人。伸ばし合いの展開になった。全米にしては簡単すぎる、という印象を抱いたファンも少なくないだろう。

実際にコースに足を踏み入れると、どこかリンクスを彷彿とさせるような印象を受ける。木はほとんどなく、所々にフェスキューが生い茂る。フェアウェイの幅は50~60ヤードが当たり前で、大きく曲げない限りフェアウェイキープは確実だ。
だが、フェアウェイには“アンジュレーション”という表現では収まらないほど激しいアップダウンがあるホールも複数存在する。さらに、フェアウェイを少しでも外せば、根が強く粘り気のある青々としたラフが待ち構える。

砲台グリーンも点在している。グリーン周りからはロブショットやユーティリティでの転がしなど、何通りものアプローチが要求され、練習ラウンドでは様々な方法を試している選手の姿もあった。深いラフが待ち構える場合もあり、多くの選手がラフからのアプローチを何度もシミュレーションしていた。

特に14番パー5には、グリーン右サイドにもはや“崖”と呼べるほどの傾斜があり、落としどころを誤ると簡単にボギーを叩いてしまうような仕掛けもある。
では、選手たちはこのコースを回って何を感じてたのか。練習ラウンドを終えた竹田麗央は、「最後はショートゲームが大事かなと思う。しっかり練習したい」とグリーン周りを重要視。先週のメキシコ大会で米ツアー初優勝を飾った岩井千怜は、「ティショットもセカンドショットも重要」と語り、アンジュレーションのあるフェアウェイとグリーンに対し、適切な位置にボールを運ぶことが不可欠と見ている。

日本での最終予選会を突破し、大会初出場となる池羽陽向は「男子はスコアが出たんですよね」と17年の全米オープンを思い浮かべつつ、「(スコアが)伸びる想定でやった方がいい」と、アンダーが必須との考えを示す。会場は広大で開けた土地にあり、遮るものがなく、強い風が終始吹き続けている。もちろん風の影響で難易度は上がるが、「日本の山と違って同じ方向からずっと吹いてくれるので、読みやすさはある」とも語った。

もちろん、17年はコースの特徴ともいえる風が吹かなかったという要因はあるが、アンダーパーで終えたのは31人。男子同様、女子の全米オープンもビッグスコアが連発されるのか。大会の見どころの一つになりそうだ。(文・齊藤啓介)

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