
タミヤで「1/16RC ドイツ連邦軍主力戦車 レオパルト2 A7V フルオペレーションセット」が公開されました。この戦車は前に同社がRCで発売した「レオパルト2 A6」とはどの点が違うのでしょうか。
砲塔が結構変わっていることに注目?
2025年5月14日から18日までツインメッセ静岡で行われた「静岡ホビーショー2025」のタミヤブースにおいて、注目製品である「1/16RC ドイツ連邦軍主力戦車 レオパルト2 A7V フルオペレーションセット」が走行デモンストレーション込みで公開されました。
ドイツなど欧州諸国で多数採用されている「レオパルト2 A7V」は、取材時点では、軍隊で運用されているなかで最新車両のひとつです。今回の製品は、これをRC(ラジコン)化したものとなります。ところで、レオパルト2 A7Vは「レオパルト2」シリーズの最新派生型を示し、モデル名のAの後の数字、つまりここでいう「A“7”」の値はバージョンアップする度大きくなってきました。「A7」は一体どこがどのように変わっているのでしょうか。この前のバージョンである「レオパルト2 A6」もRC化したことがあるタミヤの担当者に話を聞いてみました。
タミヤのプラモデル製品といえば、実物の取材を入念に行い、かなり再現度が高いことが業界内では知られています。RCでもその再現度が変わらず、実車ではわかりにくい細部まで再現されています。早速2A6と2A7Vの違いですが、まず砲塔の構造物の多さに注目して欲しいとのことです。実は2A7Vの方が砲塔のカゴや留め金がかなり増えているようです。
「『レオパルト2 A6』まで砲塔の後方部分に、収納用のバスケットが搭載されていました。ところが『レオパルト2 A7V』だと、その部分は車内の空調にも使える空気清浄機が占有することなったため、ほかの場所に分散して必要な工具や荷物を置くようになりました」(担当者)
そのため、側面や上部に細かい収納スペースが追加されたという訳です。
さらにゴテゴテしたデザインに仕上がっている?
また、車長が砲塔のハッチから体を出した際にも指揮をとりやすいように、車長用のハッチ部分にはタッチパネル指揮のコンソールが設置されています。そのため、砲塔のデザインは過去のレオパルトシリーズよりもかなりゴテゴテしています。
なお、2A7Vから新たに追加された空気清浄機に関しては、化学兵器や細菌兵器(BC兵器)からの乗組員を保護するほかに、副次的に車内空調の機能もあり、車内環境が以前よりも格段に快適になりました。当然これらの空調のためにファンに関しても新たに設置されることになります。これについても、当然RCでは再現しています。
「製品としては転輪と履帯(キャタピラ)以外は全て新金型部品(既存製品から流用せずに作った部品)になります。同じように見えて実は全然違う車両になっています」(担当者)
また、車体後部も特徴的で、油圧や空調システムを動かす補助動力装置も新たに装備されているとのことで、重厚感が増しています。
2024年の「静岡ホビーショー」でプラモデルの「1/35 ドイツ連邦軍主力戦車 レオパルト2A7V」が公開された際は、1/35スケールの「レオパルト2A6」が一緒に展示されていましたが、そのときは「レオパルト2A 7V」の方がひとまわり横幅が大きいような印象を受けました。その理由は砲塔や車体の細かい変更にあったようです。
ちなみに、「1/16RC ドイツ連邦軍主力戦車 レオパルト2 A7V フルオペレーションセット」は車両を操作するプロポ(プロポーショナルシステム。送信機)などが同梱されている製品で、戦車RCにおける入門製品としてもオススメとのことでした。
【動画】動くとすげえ迫力! これが「/16RC レオパルト2 A7V」です!