「高さ」に悩んだロングゲームの不安解消? レフティ・細野勇策がメジャー即投入の新武器【男子ツアーの“ヒトネタ”】

<日本プロゴルフ選手権 初日◇22日◇三甲ゴルフ倶楽部 谷汲コース(岐阜県)◇7337ヤード・パー72>

ゴルフのトーナメント会場は“ネタの宝庫”。ただ、そのすべてを伝えることはなかなか困難なこと…。そこで現場記者がコースを歩くなか“見た”、“聞いた”もののなかからちょっと気になった1つのテーマ、すなわち“ヒトネタ”をご紹介! 今回は国内メジャー「日本プロゴルフ選手権」が行われている、三甲ゴルフ倶楽部 谷汲コース(岐阜県)から。

開幕前日の練習場で、ツアー初優勝を狙う22歳レフティ・細野勇策がピンの新モデル『G440』の6番アイアンを試し打ちしていた。開幕戦では『i230』を使用していたが、4番、5番アイアンをG440の5番、6番アイアンにスイッチした。

そして初日に6バーディ・4ボギーの「70」で回り「手応えを感じています」と話した。なぜ、ロングアイアンのみを変更したのか?

以前から悩んでいたのは、「4、5番アイアン(の球の高さ)が少し低くて、グリーンキャッチしているけど止まらないことが多かった。6番アイアンはいまのi230で対応できているのに、その2本(4番、5番)ができていなかった」こと。そこで試したG440の6番アイアンが、5番アイアンに求める弾道の高さが出て、「けっこう高い! しかもキャリーの距離もほぼ同じ」と目を丸くさせ、好感触を得た。

ボール最高到達点が高くなることで、落下角度が増えてグリーン上で止まりやすくなる。練習ラウンドでも良さを実感し、悩みのない6番アイアンまでは残し、上の2本にG440を投入。ロフト違いの6番アイアンが2本というセッティングになった。

ピンの担当者によると、もともと使用していたi230の5番アイアンのロフト角26度に「完全に合わせて」、G440の6番アイアン(元は25.5度)でテストを行ったという。キャリーの距離はほぼ同じで、アイアンの性能から5ヤードほど高さが上がった。「ロングアイアンに高さを求めたり、苦手意識を持たれるアマチュアの方にはいいと思います」と説明した。

今回のコースは7337ヤードで、450ヤード超えのパー4が3つ、220ヤード超えのパー3が3つあるなど、昨年コースの7165ヤードよりも長く、ロングゲームが増える。グリーンのコンパクションは25~26と硬く、スピンがほどけやすく止まらない。結果、パーオン率が低くなりやすいのだが、「高く飛んで、(グリーンで)止まってくれれば、狙った位置に打ちやすい」と狙いやすくなった。

初日のラウンドを終え、予想は現実となった。「球の高さが出るし、打ちやすい。もう少し慣れていければいいかな…」と、手に馴染めばより武器になると感じている。

「前半は久しぶりにいいゴルフができたので、あすの午前スタートでまたいいゴルフがしたい。悪い感覚はなくいけるかな」と意気込んだ。難セッティングに立ち向かえる“やさしくて強い”味方とともに、少しでも上位で週末に進みたい。(文・高木彩音)

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