西武線の「新顔」ついに公開! 既に車齢40年 想像以上に“小田急のまま”でした!?

西武鉄道は、「サステナ車両」として小田急電鉄から譲受した8000系電車を報道公開しました。外観は大きく変わりましたが、改造は最小限となっています。

「サステナ車両」8000系が公開

 西武鉄道は2025年4月10日、「サステナ車両」として小田急電鉄から譲受した8000系電車を南入曽車両基地(埼玉県狭山市)で報道公開しました。

「サステナ車両」とは、他社から西武鉄道に譲受されたVVVFインバーター制御の車両を指し、小田急電鉄8000形電車と、東急電鉄9000系電車が「サステナ車両」として導入されます。

 8000形は西武鉄道では「8000系」に変更。形式は小田急時代の「8000」を踏襲する形となっています。8000系の第1編成は、2024年5月に小手指車両基地(埼玉県所沢市)に到着し、武蔵丘車両検修場(埼玉県日高市)で改造が実施されました。

 今後、国分寺と東村山を結ぶ国分寺線で5月末から運行を開始する予定。VVVF車ではない2000系を置き換えるため、約40両が小田急電鉄から導入されます。玉川上水車両基地(東京都東大和市)の所属となり、現時点では「国分寺線以外で運行する予定はない」(広報部)とのこと。

 8000系の第1編成は、1985年に東急車両で製造。2006年に更新工事を受けていますが、既に約40年の車齢となっています。西武鉄道がVVVF化車両の導入を急ぐため、小田急電鉄から移籍するにあたり、改造は最小限となっています。

支線は「サステナ車両」導入。本線はどうなる?

 小田急時代の塗装は白い車体に青い帯でしたが、西武鉄道では30000系や40000系で採用されている青と緑のグラデーションを、市松模様にアレンジした塗装に変わっています。この新デザインは社内公募で決定されたもので、全75作品(38人)の中から、車両の点検・整備を行う入社3年目の若手社員の案が採用されました。

 一方で、車内の座席モケットや、ドア上に設置されたLED式車内案内表示器、ドアチャイムはそのままです。ただ、車端部の座席が4人がけから3人がけに変更され、1人あたりの座席幅が大幅に拡大されました。細かい変更点としては、広告枠が変更されたほか、車内灯がLED化、防犯カメラも設置されています。

 今後、西武鉄道は池袋線や新宿線といった本線系統に新造車両、支線に「サステナ車両」を導入し、2030年度までに車両のVVVF化100%を実現する予定です。

 ちなみに、2017年から導入が続く本線系統の最新形式40000系に関しては「今年度に製造する3編成をもって、いったん製造が完了する」(鉄道本部 車両部 車両課)とのこと。来年度以降、本線系統にどのような車両を投入していくのかは未定だそうです。

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