「行って良かったなと思っている」 今冬ヘンク移籍の保田堅心、欧州で習得目指す“強強度”「自分のものにしていきたい」

 24日、スペイン遠征の第2戦となるU-20アメリカ代表(以下、米国)との親善試合でU-20日本代表のボランチとして先発し、存在感を発揮したのがMF保田堅心(ヘンク)だ。前半から米国のハイプレスに苦しみ、中盤省略のロングボールを蹴り込み回収されることの多い展開の中で、保田は中盤で推進力を出すドリブルでダイナミックに持ち運びチャンスメイクをした。防戦一方のU-20日本代表だっただけに、個人で目立つ選手は少なかったが日本のフィールドプレーヤーでは保田のプレーがこの日、一番目に留まった。

――チームとして我慢強くセットしての守備が多かったですが、そこに対しての評価はプレーしてみてどうですか?
「やっぱり、相手の技術が高かったので(ボールを)持たれるのは想定内でした。試合前から持たれても我慢強く中をしっかり(中を)切りながらやっていこうというところで、そこの手応えはありつつも、やっぱり動かされた前半の終盤でした。縦にスポンと入った時にやっぱり自分たちのコーチングが甘かったり、出れなかったりというシーンはあったので、そこはチームの伸びしろとして感じました。本当に全員が走ってハードワークしていたので、そこはすごく評価できるところです」

――個人としてはもうちょっと前に出たかったですか?攻撃面では特に前半、左サイドを上手く連携で崩したシーンで保田選手の良さが出たのかなと思いましたが、あの辺りのプレーについてはどう感じましたか?
「そうですね、もっと高い位置で後藤啓介だったり、佐藤龍之介とうまく連携を取って崩せるのが理想でしたけど、相手のプレスがかかっているというのを感じたのでサイドバックとセンターバックの間に下りながら。そこは自分が運んでつけて、前に出て行ってというので(相手プレスを)はがせたシーンがあったので、それはすごく手応えを感じました。そこは自分自身、持っているところなので、そこをやりながらも前の狭いエリアでも質と数字はやっぱり課題で。求めていかないといけません。こういう少ない代表活動で数字を残すっていうのは、このポジションをやっている上ですごく大事だと思っています。そこは課題というか見つめ直していきたいです」

――すでに保田選手は欧州でプレーしています。おそらく、今日のプレー強度は日常レベルだと思います。改めて欧州でやってみてこういう試合が日常でできたり、トレーニングから相当高い強度だ思うのですが、ここに自分が身を置くことの価値について聞かせて下さい。
「本当にもう行ってよかったなっていうのしかなくて。試合に絡めない週だったり、出れない試合もある中で、ベルギー1部のチームのセカンドチームにいるっていうところで、何ていうんですかね。(欧州に)行かない方が良かったんじゃないかという声は少ないかもしれないですけど、どうなんだ?みたいな声がある中で自分は全く間違いじゃないと思っているし、練習での強度はすごく高いし。試合でもフランス戦と今日のアメリカ戦はやっぱり自分が思っているぐらいの強度というか。そういうところは行って良かったなと思っているし、もっともっと強度だったり、際の部分っていうのは、やっぱり一番違いを感じているので自分のものにしていきたいなと思っています」

取材・文=小澤一郎

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