指揮官と衝突のエースが2得点…ガスペリーニ監督「チームのためにプレーすれば並外れた選手」

 アタランタのジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督が、ナイジェリア代表FWアデモラ・ルックマンとの関係に言及した。23日、イタリアメディア『スカイスポーツ』が伝えた。

 事の発端は18日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメントプレーオフ第2戦のクラブ・ブルッヘ戦。途中出場したルックマンは後半開始早々にゴールを記録したものの、61分にPKを失敗。アタランタは追い上げに失敗し、CL敗退が決まった。

 ガスペリーニ監督は同試合後、「ルックマンがPKを蹴るべきではなかった。得点を決めた後の興奮のあまり、本来のPKキッカーからルックマンがボールを奪った。あれは私が全く評価できない行為だ」と公の場でルックマンを痛烈に非難。これに対して同選手は「傷ついただけではなく、非常に失礼だと感じている。PKキッカーを託されている選手が、僕にPKを蹴るように指示し、僕は責任を持ってそのPKを蹴った」と自身のSNSを通じて反論していた。

 そんななか、ガスペリーニ監督は23日のセリエA第26節エンポリ戦でルックマンを先発起用。ルックマンは“ドッピエッタ”(1試合2得点)の活躍でチームを5-0の勝利に導き、試合のマン・オブ・ザ・マッチに選出された。

 ただ、ルックマンは76分に途中交代でピッチを後にした際、ガスペリーニ監督と握手を交わさずにそのままベンチへ。エンポリ戦後のインタビューでも、ガスペリーニ監督との関係性に関する話題に対しては回答をはぐらかし、2度目の質問に対しても「もう質問は終わったかな?」と頑なに回答を拒んだ。

 一方のガスペリーニ監督はルックマンとの対立について、「私たちは全員プロだ」と発言。「彼は私たちとプレーするようになってから多くのゴールを決めた。チームのためにプレーするようになり、彼は並外れた選手となった。彼がいくらかの利己主義を取り払えば、彼は素晴らしい選手になる」と言葉を続けた。

 また、ガスペリーニ監督は、ルックマンが同監督への不満を表明したSNSの投稿についてもコメント。「彼がファンへの忠誠に言及したのは気に入った。残り12試合に向けての大きなコミットメントになる」と語っている。

 首位インテルと勝ち点差「3」、2位ナポリと勝ち点差「2」の3位に位置するアタランタ。ガスペリーニ監督はスクデット争いについて、「3月から4月にかけて、多くのことが決まる。特定のチームと対戦するタイミングにもよるし、試合には様々な罠や困難がある。インテルとナポリは並外れたチームだ。可能な限り優勝争いに留まるためベストを尽くすつもりだ」と、シーズン終盤への意気込みを示している。

【ハイライト】渦中のルックマンがドッピエッタ エンポリ 0-5 アタランタ

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