武藤嘉紀「人生で一番長い一週間」を回想「何度も優勝を逃す悪夢を…」「メンタル的にもかなり堪えていた」

 明治安田J1リーグ第38節、ヴィッセル神戸は湘南ベルマーレを3-0で下し、クラブ史上初のJ1連覇と天皇杯との2冠を達成した。

 勝てば自力での優勝が決まる重要な一戦。27,444人の大観衆が見守る中、神戸の選手たちは「勝つしかない(武藤嘉紀)」と改めて試合前のロッカーで共有し、キックオフを迎えた。26分に宮代大聖が均衡を破ると、43分には武藤が追加点。ハーフタイムに他会場の途中経過は伝えず、改めて「勝つ」ことにフォーカス。武藤は「徹底したことが圧倒できた理由。誰一人として(他会場の)情報は入っていないですし、素晴らしい情報遮断だった」と振り返った。

 70分に扇原貴宏が3点目を決めると、ここで武藤の目に涙が。「タカ(扇原)のゴールが決まった瞬間、ホッとして勝手に涙が出てきてしまいました。この一週間、人生で一番長い一週間に感じましたし、何度も優勝を逃す悪夢を見てホッとして起きるというのが2、3回続いていたので、メンタル的にもかなり堪えていました。それくらい今日は大きな試合だと思っていましたし、だからこそこの喜びは計り知れないです」と回想した。

 今季は開幕節のジュビロ磐田戦を除く37試合に出場し、キャリアハイタイに並ぶ13得点をマーク。今季の神戸の総得点は「61」となっており、総得点の約3分の1に絡む大活躍でチームを連覇に導いた。来週10日(火)に行われるJリーグアウォーズでのMVP受賞にも期待がかかる。「あばらも折ったし、大変な1年でした。痛みを抱えて戦った試合も多々あって、気合いで乗り切った1年だったので、2冠・2連覇できて全てが報われたと思います」と武藤。続けて「ここがベストではなく、また来年もさらに成長できるように。この年齢でトレーニングを止めたら衰退が進んでしまうので、とにかく自分にプレッシャーをかけて、日々トレーニングを積んでいきたい」とさらなる進化を誓った。

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