第75話 名前は大事

株の神様に投資の本質を教えてもらっているTさんは、奥さまのA子さんや高校生の娘Y、中学生の息子Sにも、将来役立つと思い、わかりやすくそのポイント伝えています。今では、家族の会話も何かと株や投資の話に結びつきます。

S: ポテトチップスって美味しいな~。食べだすと止まらないよ。

Y: その湖池屋のポテトチップス、この秋に出た新商品よね!

A子: 湖池屋が社運をかけて発売したと言われる「PRIDE POTATO」のシリーズね。発売当初、あまりにも人気で、店頭で商品が欠品する事態となったのよね。

S: ポテトチップスといえば、カルビーも有名だよね。

T: そうそう、普段何気なく目にしているこれら会社の名前。その由来は知っている?

Y: 湖池屋は『湖池さん』が創った会社だから『湖池屋』でしょ!

T: うーん、近いけど、創業者の苗字は『小池さん』だそうだよ。小池さんの出身地である長野県には、諏訪湖という大きな湖がある。その湖のように会社を大きく成長させたいとの願いを込め、小池の「小」の字を「湖」に変えて湖池屋としたんだそうだ。

S: カルビーは『軽美さん』が創ったんじゃないよね?(笑)

T: 珍しい苗字をひねり出したね(笑)。カルビーは、戦後、日本人に不足していたカルシウムとビタミンB1を補うお菓子を提供していたことからカルビーという社名になったんだよ。

A子: 私も名前の由来を知っているお菓子メーカーがあるわ。ロッテ。ドイツの文豪ゲーテの名作「若きウェルテルの悩み」のヒロイン「シャルロッテ」に由来するのよね。「永遠の恋人」として知られるシャルロッテのように、いつまでも消費者から愛される存在でありたい、という想いが込められているそうよ。

Y: あっ!「お口の恋人」にもつながっているのね。

S: そう考えると会社の名前って、いろんな思いが込められていて面白いね。

T: そうだね。 社名の由来は、経営理念に通じる部分があるから、投資先を検討する際には調べておくこと をオススメするよ。

A子: そう言えば、ユニクロって、「ユニーク・クロージング・ウエアハウス」という意味のお店の名前だと思うんだけど、会社の名前はファーストリテイリングよね?何か理念を表現しているのかしら?

T: いいところに気づいたね!もともとは「小郡商事」という会社名だったんだけど、「素早く」を意味する "Fast" と 「小売業」を意味する "Retailing" を組み合わせた造語で、ファストフード的に素早く商品を提供できる小売業(=ファストファッション)を目指して社名を変更したんだよ。

Y: 会社の名前には創業の思いだけでなくて、将来に向かっての『思い』みたいなことも込められている のね~

A子: あなたたちの名前もそうなのよ!やっぱり名前は大事!!

(この項おわり。次回11/8掲載予定)

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