18歳ルーキー・入谷響が“今年3度目”のホールインワン達成で「えっ?(笑)」 3月には今季第1号も

<JLPGAファイナルQT 2日目◇27日◇葛城ゴルフ倶楽部 宇刈コース(静岡県)◇6454ヤード・パー72>

今月1日まで行われていた最終プロテストに合格した18歳の入谷響が、来季のレギュラーツアー出場権がかかる大事なQTで大仕事を成し遂げた。その場面が前半にプレーした15番。実測187ヤードのパー3で5番アイアンを振り抜くと、ピン2メートル手前に落ち、そのままカップインした。
「ティショットの時、フォローだと思っていたら、キャディさんに左からのアゲンストだと言われて。左目を狙ったらドローがかかっていたんですけど、風に押されました」。達成の瞬間を見届けると、最初は「えっ?(笑)」と目を丸くしていたが、その後は同伴競技者たちと「イェーイって感じでした」と大盛り上がり。

入谷といえば、まだ中京高3年生のアマチュアだった今年3月、「明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフ」の初日の5番で「生涯初」というホールインワンを決めている。さらに朝日大に進学し、4月には大学の公式戦でもエースを達成。そして、今回がなんと今年3度目のホールインワンになったのだから驚きだ。

ちなみに明治安田での一打は、今季の国内女子ツアー第1号となるホールインワンだった。今は、すでに11月下旬。もしかしたら2024年の女子ツアーの最初と最後のホールインワンを奪うことになる可能性もある。なおQTファイナルでのホールインワンは、こだまゴルフクラブ (埼玉県)で開催された2019年2日目の17番で達成した山城奈々以来だ。

本人も一年で3度の達成には、目を丸くするばかり。「グリーンセンターに乗ればいいと思っただけなんですけど」。無欲が生んだ一打でもあった。「前半はホールインワンでリズムも良くなりました」と、結果的に「68」の好ラウンド。スコアもトータル5アンダーまで伸ばし、初日の23位から5位タイまで順位を大きく上げた。

小学6年生のころから中嶋常幸が主宰するトミーアカデミーで腕を磨き、森口祐子がスーパーバイザーを務める朝日大ゴルフ部に在籍している。そして今年2度目の挑戦でプロテストにも合格。テスト合格直後には、中嶋のもとを訪れ『おめでとう』と直接、祝福の言葉もかけられた。「お会いできるだけでうれしい」というレジェンドの存在も、今後のプロ生活の支えになる。

「まだプロになった実感はなくて、QTに入ってようやくという感じ」。そんな初々しいルーキーに、油断や慢心はない。「あしたからも緊張はすると思うし、(スコアを)落とすかもしれない。“貯金”とは思わず集中していきます」。ルーキーイヤーをレギュラーツアーで戦うためにも、この一打を追い風にしたい。(文・間宮輝憲)

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