「攻撃ヘリ全廃はしません」ドイツとは対照的 フランス軍に新型「タイガー」納入される

80年代にドイツと共同開発。

フランスは改良、ドイツは完全廃止へ

 欧州で防衛装備の共同開発プログラムを管理するOCCARは2024年10月25日、「タイガー」攻撃ヘリの改良型「タイガーHAD MkII」の最初の1機をフランスに納入したと発表しました。

 同機は、スペイン軍が使用している「タイガー」の派生機「タイガーHAD」にさらなる改良を加えたものです。レーザー誘導ロケットシステムの性能向上や、GPS通信の耐通信妨害能力の強化などが行われています。 さらにIFF(敵味方識別装置)も「モード5」と呼ばれる新しいものになっており、この近代化により同機は、フランス陸軍航空隊のデジタル・オペレーション・ネットワークにシームレスに統合できるようになりました。 同機の原型になった「タイガー」攻撃ヘリは、1980年代にフランスが西ドイツ(当時)と共同開発し、1990年代後半から使用している機体です。 ただ、採用後の扱いは大きく異なります。ドイツでは配備直後から稼働率の悪さが指摘されており、維持費も国防費を圧迫していたことから「2032年に運用から撤退する」と宣言。後継機を、多用途ヘリの「エアバス H145M」に対戦車ミサイルやロケットランチャーなどを搭載した機体とし、純粋な攻撃ヘリの全廃を決定しました。 一方のフランスは「タイガー」を維持する方針で、2022年にスペインとともにアップグレード化に関する契約をエアバス・ヘリコプターと結び、今回最初の1機が納入された形となります。

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