超難コースで“特訓中” 石川遼は8打差逆転Vに望み「日本オープンは分からない」

<日本オープン 3日目◇12日◇東京ゴルフ倶楽部(埼玉県)◇7251ヤード・パー70>

今年の日本一決定戦は、ラフの長さが15センチ、長いところで20センチ以上と“シビア”なセッティングになっている。3日目のラウンドを終えて、トップのトータル3アンダーを含めてアンダーパーはたったの5人。コースの難しさが伝わってくる。

この日3バーディ・6ボギーの「73」で回り、トータル5オーバー・15位タイで最終日に進む石川遼は「普段とは違う疲れもありますけど、すごくいい集中力も出せますし、ショットの面で収穫がたくさんある」と他の試合よりも“頭脳戦”となる今大会では、ある収穫を得ることができている。

「3Uとか5番アイアンなどでグリーンを狙っていくショットがたくさん打てている。普段だとパー5だけ3Uでグリーンを狙うだけだったりするので」。今大会ではバーディよりもボギーを減らすための攻略として、ティショットで刻むマネジメントを徹底している。そのため、2打目では200ヤード以上の距離が残ることが多い。そうすると手にするのは3Uなどの長いクラブとなる。

2日目を終えて「一番強化したいのが、200~250ヤードからグリーンを狙うショット。もっともっとレベルアップしないといけないと思っている」と話していたが、この日本オープンは“特訓”の場としてはうってつけだ。

今年、長いクラブを課題に挙げている石川にとって「すごく大きなこと。すごく前向き」とハードなセッティングのおかげで自身のゴルフが成長できる喜びも感じている。「かみ合わなかった部分」はあったとはいえ、ゴルフ自体の調子は悪くない。「あす一日、思い切りやって、アンダーパーでプレーしたい。そこに自分としてはすごくモチベーションがある」と最後まで上を目指す気持ちは変わらない。

大会初優勝がかかる最終日。「普段のトーナメントで8打差の逆転はめったにないけど、日本オープンだから分からない」。この難セッティングでは上位勢も伸ばしあぐねることが予想される。大逆転Vへの可能性は捨てていない。

メジャーでの逆転優勝の最多スコアは2013年「日本プロ 日清カップヌードル杯」で優勝したキム・ヒョンソン(韓国)の9打差。日本オープンでは、2019年にチャン・キム(韓国)が8打差をひっくり返して勝利を挙げている。(文・高木彩音)

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