第73話 『音』は有望な投資分野?

株の神様の声が聞こえるというTさん。投資の本質や、ロボット・AI等の今後の成長分野に投資すべきか等、時折、神様に相談しています。今日は、秋の夜長に虫の音を聞きながら、投資談義をしています。

T: 秋の夜長に聞く虫の声は、風情があっていいですね。

神様: もの寂しくも聞こえますが、実はオスが求愛のためメスを呼んでいるんですよ。だから、鳴き羽根を持つのはオスだけです。オスは鳴くことで、自分の縄張りを他のオスに知らせてもいます。春・夏はエサを食べて成長し、秋に求愛して卵を産み、春には新しい命が産まれます。四季や輪廻を感じますね。

T: 日本人にとって、虫の声は古くから馴染み深いものですよね。平安時代、清少納言の「枕草子」には、蓑虫が「ちちよ、ちちよ」とはかなげに鳴く、と記されています。親に置き去りにされた蓑虫が、弱々しい声で「ちちよ、ちちよ(父よ、父よ)」と泣く情景は、まさしく「もののあはれ」を重んじる日本人の心情を揺さぶります。

神様: 実際にはミノムシは鳴きませんけどね(笑)。

T: ところで、音と言えば『音声認識』は有望な投資分野でしょうか?

神様: そうですね。人間の声をコンピューターに言葉として認識させる技術で、2012年頃を境に大きな技術的な進歩を遂げています。それまではこうしたソフトの構築は属人ベース“匠”の技に頼らなければなりませんでしたが、今では人工知能=AIを活用し、高速かつ正確に音声を認識するソフトが開発可能となっています。 音声認識関連の企業は今後も成長が期待 できますし、他の分野でも 音声認識を活用し、様々なサービスの高付加価値化につなげて収益が伸びる企業 も出てくるでしょう。

T: スマートフォンのアプリなんかも画面タッチの必要がなくなり便利になるので、シニアの方にも喜ばれているようですし、カーナビゲーションの操作も音声認識により便利になり、安全な運転にもつながります。

神様: 音声認識技術は、既にコールセンターの現場などでも活用されていますが、今後確実に成長が期待できる分野がありますよ。何だと思います?

T: AIスピーカーでしょうか?グーグルが『グーグル・ホーム』を日本でも販売開始しますし、LINEやAmazon、ソニーもこの分野に参入し、日本でも普及が加速しそうですよね。

神様: そこは本丸で、世界的に成長が見込まれるし、競争も激しくなる分野ですが、日本でここ数年の間で、確実に成長が期待できるテーマがありますよ。

Tさんは、神様の言う「確実に成長が期待できるテーマ」は一体何なのか、ワクワクしながら考えました。

(この項続く。次回10/25掲載予定)

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