衝撃Vから4カ月…15歳のイ・ヒョソンが狙う“メジャー連勝” プロ転向を決断した理由は…

<ソニー 日本女子プロゴルフ選手権 事前情報◇3日◇かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県)◇6670ヤード・パー72>

「みなさんこんにちはイ・ヒョソンです。お会いできてうれしいです。よろしくお願いします」
今年5月のメジャー大会「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」で衝撃の“史上最年少V”を成し遂げた韓国の15歳は、プロになって帰ってきた日本での公式会見冒頭、韓国語でこうあいさつした。「プロとしての初出場は緊張しています。多くの先輩たちに学ぶという姿勢でこの試合を迎えたい」。一生懸命に話す姿は初々しい。

5月の茨城では韓国ナショナルチームのウェアを身にまとい、15歳176日でアマチュア優勝を成し遂げた。勝みなみが2014年の「KKT杯バンテリンレディス」で打ち立てた15歳293日の最年少優勝記録を塗り替えてから4カ月が経過。沖縄で迎えた火曜日は、山路晶ら先輩プロとの練習ラウンドなどで調整を進めた。メジャー連勝への意気込みについて聞かれると「また日本でメジャーを迎えられる。頑張りたいし、あまりいい成績でなくても最後まで最善を尽くしたい」と答える。

サロンパスを制した直後は、プロ転向について即座の明言は避けたが、その後、ツアープロの道を歩むことを決断。7月に日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)に入会申請書を提出し、承認された。「優勝して得たチャンスを逃がしたくなかった。プロになれば多くの経験を積むこともできるし、早くなりたかった。プロになれば多くのプロから学ぶことも多い」。ここに至るまでの経緯についてはこう説明する。関係者によると、8月に行われ、原英莉花らも出場した韓国メジャーの「ハンファクラシック」にも、日本ツアーの選手として出場していた。

メジャー制覇時はアマチュアだったため、優勝で得られる3年シードは付与されない。ただ優勝者に与えられる翌年までの出場権は持っており、それを活用して日本と韓国を行き来する。

現在、マサンジェイル高1年の“現役女子高生”だが、今年の出席日数は満たしているため、今後は積極的に日本ツアーへの出場も予定している。この大会後も、来週の「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」、再来週の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」に出場。そこから一度スポンサー大会のため韓国に戻るが、10月の「スタンレーレディスホンダゴルフ」から日本での転戦生活に入る。

日本から優勝カップを持ち帰った時、母国での反響も大きかった。「メディアのインタビューやテレビの撮影も多かったです。周りの多くの人に祝ってもらえたのもうれしかったです」。7月にはスコットランドで行われた、ジュニアの国際大会で優勝。「アマチュアとしての最後の大会だったし勝ちたいと思っていました。そこで優勝できた」。あの時のインパクトが薄れることのない活躍を続けた。

「高校とプロ生活を両立していきます」。ここが現役女子高生プロとしての日本デビュー戦になる。「まだ実感は湧きません。でもプロなので正しい姿勢や礼儀正しさを培えるよう頑張っています」。会見の最後も、そんな言葉を体現するように「これからよろしくお願いします」と深々とお辞儀をした。沖縄から15歳の冒険が始まる。(文・間宮輝憲)

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