石川遼、LIV主戦の香妻陣一郎が考える 日本ツアーの“盛り上げ方”「もっとやっていい」

<Sansan KBCオーガスタ 2日目◇23日◇芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県)◇7274ヤード・パー72>

“夏のゴルフフェス”は今年も盛り上がっている。石川遼は後半9ホールで6月の「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」に続く2度目のピンマイク装着プレーを行った。イーブンパー・60位タイで迎えた2日目は、予選通過がかかるギリギリの戦いだった。

「一番聞かれたくないようなことを聞かれました(笑)」。プレッシャーがかかっている“リアルな”石川の声がお茶の間に流れた。最終18番を迎えた時点で、カットラインとは1打のビハインド。3打目をチャンスにつけると、緊張のバーディパットはカップに沈んだ。4バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの「71」。トータル1アンダーの52位タイで辛くも決勝ラウンドに進んだ。

このピンマイク企画を終えて石川が感じたことは、大会に来場したギャラリーにも声を聞かせたいということ。「テレビ局の大会で言うのもあれなんですけど…。将来的にはワイヤレスで現地のギャラリーに、例えばラジオとかで飛ばして、聞きたい人は繋げば僕の声が聞こえます、みたいな」と構想を話した。

「この選手は何チャンネルで聞ける、みたいになったら面白いのかなって。真剣に戦っている時間なので、やっぱり言葉遣いが悪くなったりとかもするけど、それも含めてのエンターテインメントと思っているので。それで放送事故が起きたら、ちょっとあれかもしれないですけど(笑)」。やがてはギャラリーそれぞれの“推しプロ”の声を届けたいと考えている。

LIVゴルフが主戦場の香妻陣一朗は、これが今季4試合目の国内戦。トータル10アンダー・2位で決勝ラウンドに進んだ。今大会は“夏フェス”とも言われているように、ゴルフ観戦以外でも楽しめるイベントやライブが準備され、会場内には音楽が響いている。「(LIVと)近い感じはあります。僕の要望としては、もっとやっていいんじゃないかな」と催しを歓迎しつつ、“注文”をつけた。

「今週はDJホールがあると思うけど、LIVはパーティホールとかもあるので、そういうのもね」。LIVを知る香妻にしてみれば、まだ足りないという。12番パー3ではDJが会場を盛り上げるが、そういったホールをもっと増やして、日本の男子ツアーがさらに“楽しい”場所となることを望んだ。

LIVの会場ではこんなエピソードもある。「ずっと叫んでいる人がいて、ヤジを飛ばされる(笑)」ということがしょっちゅうだという。「たまに『ドライバーを握らないのか!』とか言われることもありますよ」。日本では考えられない環境のようだ。

例えば、野球やサッカーの試合ではヤジやブーイングはつきもの。それらを肯定するわけではないが、そこには確かに“ファンの熱”が存在する。香妻が話したLIVのエピソードは極端な例かもしれないが、熱気あふれる試合会場を作り出し、ツアーを活性化させたいというのは偽らざる本音だ。

男子ツアーの会場を見ていると、選手たちから『ファンを盛り上げたい』という意欲が伝わってくる。観戦しに来ている子どもに試合中でもボールやグローブを渡したり、ホールアウト後にクラブハウスへ戻る道中でも、ファンのサイン対応を笑顔でしっかりと行っている。これからさらに盛り上がりを見せて、試合数も増えていくことを願いたい。(文・高木彩音)

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