ホームランしたくない15ヤードのバンカー 大里桃子は左ヒザの“抜重”でフワッと上げる【女子プロの寄せ技】

女子プロのリカバリー率は約6割。つまりパーオンしなくても、半分以上の確率でパーセーブしている。そのテクニックを連続写真から学ぶ。今回取り上げるのは、大里桃子の15ヤードのバンカーショット。アマチュアがなかなかできないフワッと上げるためのコツを、プロコーチの石井忍が解説する。

このバンカーショット良いですね。左ヒザに注目すると、しっかり曲げたままフィニッシュまで振っている。レッスン用語でいうと抜重(ばつじゅう)という動きで、インパクトからフォローで左足の力が抜けています。

バンカーショットで飛ばそうと思ったら、しっかり左足を踏み込んで体重をかける動きになりますが、あえて抜重することによってヘッドスピードが落ちる。だから、ボールがフワッと上がるのです。ヘッドが走らないからボールが飛びすぎることはありません。

ポイントはヒザの高さを極端に変えないこと。左ヒザが高くなると右肩が下がってアッパー軌道となり、ホームランの危険も。理想は両ヒザの高さが平行のまま振ることですが、アマチュアは「なるべく平行」くらいでいいと思います。両ヒザはクッションみたいな感覚でやわらかく使いましょう。

■大里桃子
おおさと・ももこ/ 1998年生まれ、熊本県出身。昨年はショットの不調に悩み、メルセデス・ランキング86位でプロ転向後初めてシードを喪失。QTランキング4位で臨んだ今季は、6月の「宮里藍サントリーレディス」で3年ぶりのツアー3勝目を挙げた。サンドセーブ率は51.02%で全体13位。伊藤園所属。

■石井忍
いしい・しのぶ/1974年生まれ、千葉県出身。98年にプロ転向し、かつてはツアープレーヤーとしてレギュラーツアーで戦っていた。現在は『エースゴルフクラブ』を主宰し、プロゴルファーやアマチュアの指導を行うほか、軽快なトークで解説者としても人気を博す。

◇ ◇ ◇

●苦手な人が多いバンカーショット。寄せるどころか一発で出ないこともしばしば。関連記事の『バンカーの新セオリー!? 岩井千怜はスクエアスタンスでインから下ろす』では、岩井千怜の従来のセオリーとは違うバンカーショットを解説している。

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