オリンピックの感動 松山英樹、山下美夢有の今後が楽しみ【原田香里のゴルフ未来会議】

ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。気が付けば8月も半ば、残暑お見舞いの時期になりましたが、まだまだ暑い日が続きます。豪雨、地震も心配ですが、みなさま安全に、そして健康に気を付けてお過ごしください。
さて、今週の話題は、もちろんパリオリンピック。男子は大激戦の末、松山英樹さんが日本男子初のメダルを手にしました。ゴルフの試合では、優勝を目指して戦うなかで、結果として2位争い、3位争いが起こるのが普通なのですが、メダル争いがあるオリンピックは少し違います。3位以内という別な戦いもあるので、少し不思議な感じがしながら見ていました。

東京では、銅メダルを争うプレーオフ(これもゴルフの普通の試合ではないものですね)に敗れて悔しい思いをした松山さんに、気合が入っているのがテレビの画面からも伝わってくるようなゴルフ。結果としては銅メダルでしたが、途中、金も行けるかも、というときもあって、ドキドキしながらじっくりテレビで見ていました。

終わったばかりの女子の試合も目が離せませんでした。2打差3位タイと逆転も狙える位置でスタートした山下美夢有さんのプレーは、いつも通り落ち着いていました。ただ、本人もコメントしていましたが、残念ながら最終日はショットが今一つ定まらなかったのかな、というプレーでしたね。

ゴルフは、2016年のリオから五輪競技に復活したため、私は出場したことはありません。ですから想像ではありますが、やはり国の代表で出場するというのは、個人としてプレーしているいつもとはほんの少し気持ちが違うのではないでしょうか。

海外のメジャーであっても、基本的にゴルファーは個人でプレーをしていることがほとんどです。でも、オリンピックは『チームジャパン』という部分が強いので、いつものようにプレーしているつもりでも、気持ちが何か違うのかもしれない、気持ちが違うと体の動きも微妙にいつもと違うかも、と勝手に思って見ていました。

すごくいいゴルフをしていた山下さんですが、最終日は2つのダブルボギーが響いて惜しくも4位タイ。すごく悔しかったと思いますが、厳しい最終日のピン位置、ショットが今一つよくないなかで、きちんと攻めるプレーをしていたと思います。そのなかで、守りも考えた結果が、彼女には珍しい2ダブルボギーになってしまったのではないでしょうか。

それでも、ホールアウト後には「すごい緊張感はあったけど楽しくラウンドできました」と口にしていたのがとても印象的でした。逆転でメダルを狙いたいのにショットの調子が今一つ、というあの状況で楽しめる人はなかなかいないと思います。緊張を受け入れてプレーする、というひとはたくさんいますが、それを楽しめるのは、メンタルが強い証拠だと思います。

激戦の末、最後の最後につかみ取った日本代表として出場した初めてのオリンピック。そこで、最後までメダルが期待できるプレーをした今回の経験は、必ず今後に生きるはずです。山下さんがこれからどう羽ばたくか、ますます楽しみになってきました。

ツアーの第一線で戦う選手たちばかりでなく、プロテストに挑むような若い選手でも、海外志向がどんどん強くなっていることと、リオ、東京、パリとオリンピックでゴルフが行われるようになったことは無関係ではないのかな、と考えています。4年後のロサンゼルスが、今から待ち遠しい気持ちです。

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