
<パリ五輪 3日目◇9日◇ル・ゴルフナショナル(フランス)◇6374ヤード・パー72>
山下美夢有が好位置でラスト18ホールへと向かう。6位から出たムービングデーに4バーディ・ボギーなしの「68」をマーク。トータル7アンダーで首位と2打差の3位タイに浮上した。
風が吹くなか、この日も安定のプレーを見せた。3番パー5で2打目をグリーン左まで運ぶと、転がすアプローチで50センチに寄せてこの日初バーディ。10番で残り97ヤードから1メートルにつけてバーディとすると、15番では7メートルを流し込んだ。
最終18番パー5ではレイアップを強いられたが、3打目を2.5メートルにつけてバーディフィニッシュ。これでメダル獲得圏内まで浮上し、オリンピック初出場での表彰台も見えてきた。
「ショットが安定していて、バックナインで決めたいパットを決めることができてよかった」と、伸ばした3日目に納得の表情。この好スコアを支えているキーポイントに挙げた「フェアウェイキープ」は3日間で
76.19%%。パーオン率は全体1位の79.63%で、パリでもらしさを存分に発揮している。
食事の面でも手厚いサポートを受けられている。チームJAPANを支える日本ゴルフ協会(JGA)が派遣したシェフによる日本食で、「もりもり美味しく食べています(笑)」と舌鼓。それをパワーにつなげているようだ。
「東京五輪」では稲見萌寧が銀メダルを獲得。世間を大いに沸かせたが、「(当時)見ていて、日本人としてすごいなと思った。自分もこうしてこの舞台でプレーできて、いい位置で(最終日を)迎えるので、あしたも思い切ってメダルを獲れるように全力を尽くして頑張りたい」。日本勢2大会連続のメダル獲得も射程圏内だ。
先週行われたゴルフ男子では松山英樹が銅メダルに輝き、男女での表彰台にも期待がかかる。「メダルは特別というか、獲って日本に持って帰りたいという気持ちもある。コースマネジメントをして、伸ばせるようにしたい」。表彰台の頂点も見据えた日本の“絶対女王”。残すはあと一日だ。