
<全英オープン 最終日◇21日◇ロイヤルトゥルーンGC(スコットランド)◇7385ヤード・パー71>
4日間とも強い風が吹き、リンクスらしい難しいコンディションとなったロイヤルトゥルーン。松山英樹はトータル12オーバー・66位タイで、自身10度目となる全英の戦いを終えた。
トータル9オーバー・70位タイで迎えた最終日。スタートホールの1番では、ティショットをフェアウェイ左にあるポットバンカーへ入れてしまい、出すだけに。フェアウェイからの3打目はピン90センチの位置に乗せるも、1パットでセーブできずボギー発進となった。
しかし、流れは悪い方向にいくことなく、3、4番と立て続けに3メートル弱のパットを沈め連続バーディを奪った。そこからは惜しいパーや寄せてのパーセーブなどを並べバックナインへ突入する。10、11番と10メートル以上のパットを2バットで沈めてパーを拾ったが、12番以降は苦しい展開となった。
「きょうこそはアンダーパーで回りたいと思いながらやっていたけど、また後半でうまくいかなかったという感じです」。前日もアウトコースはアンダーパーで回りながら、後半に5つスコアを崩している。“きょうこそは”の思いは強かったが、この日もボギーを量産してしまった。
目を開くのも大変なほどの右からの風が吹くなか、12番パー4ではティショット、2打目を連続で左のブッシュに打ち込み、さらに寄らず入らず。13番パー4ではフェアウェイからの2打目は右手を離し、苦い表情を見せる。グリーン右に外して3.6メートルに寄せるも。カップのわずか横を通過し連続ボギーとなった。その後も15番、16番でスコアを失うなど、バックナインで4つスコアを落とすことになる。
ロイヤルトゥルーンはインの10番で折り返すと。12番を除きアウトと逆の方向に進むレイアウトになっており、風向きも一気に変わる。「風が前半と真逆になるので、そこの持っていかれ方というのは難しかったなと感じる。後半のほうがパッティングが良くなくなってスコアに直結したという感じ」。最後まで、課題は残ることとなった。
いよいよ8月1日から「パリ五輪」を迎える。その前に一週間空き週となるが、そこも「ショットもパットもしっかりしないといけないと思うけど、パッティングをまずは重点的にやっていけたら」と調整に励む。中島啓太とともに日本代表として戦う。「出るからには、どの試合でも1番を目指しているので」。東京で逃した“金色のメダル”を狙っていく。(文・高木彩音)