＜マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー 開幕戦 マイナビカップ 初日◇16日◇成田ゴルフ倶楽部◇6349ヤード・パー72＞
開幕戦のリベンジ、そしてツアー2勝目が見えてきた。日本ウェルネス大3年の21歳、池羽陽向が「69」でプレー。首位と1打差の2位タイにつけ、最終日最終組で逆転を目指す。
かつては大学の寮で暮らし、この成田ゴルフ倶楽部（千葉県）はそこから20分ほどに位置する。何度も回っていて勝手知ったるコース。「自分のゴルフの調子が悪いのを分かっているので、リスクがあるところは避けていました。距離もそんなに長くないので、パター勝負な気がします」とマネジメントを徹底。グリーン上の傾斜の読みも「いままでの経験」を生かし、4つのバーディを奪った。
マイナビ ネクストヒロインに出場して3年目。昨年の開幕戦では最終日最終組でプレーしたが、1打及ばずに優勝を決めるプレーオフに入ることができなかった。「優勝をがつがつ狙いたい。プレーオフと言わず、勝てるように頑張りたい」。ツアー2勝目はもちろん、1年前の“リベンジ”に燃えている。
そしてこの日は、背中を押されるうれしい出来事もあった。これまでは無観客で試合の様子は配信のみで見られていたが、今大会ではファンが直接コースの一部エリアで観戦できる“応援キャンペーン”が実施された。それを知った池羽の父がひそかに応募。「『当たったから行っていい？』って言われて、来てくれました。ネクストヒロインの試合は見に来たことがなかったので、新鮮な気持ちでした」。
目の前でバーディを獲れなかったことを悔しそうに嘆いたが、「見守られたというか、安心感がありました。お父さんのおかげかな（笑）」。そう話す娘に対して、真剣勝負の世界で戦う娘のプレーを応援した父も笑顔だった。
最終日は観戦はなく、ライブ配信のみとなる。カメラの向こうで応援してくれる父やファンのために、笑顔で楽しく、優勝争いを演じていく。（文・笠井あかり）
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