「推しと会える世界線があるんだ」 阿部未悠が甲斐拓也との自主トレで学んだこと

<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 最終日◇7日◇石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県)◇6535ヤード・パー72>

悲願のツアー初優勝を手にした阿部未悠。「自分のゴルフに集中することができて、すごく楽しんでゴルフをできた3日間だったなと思います」。とにかくゴルフを“楽しむこと”が初Vへつながった。その思いに至るまで、どんなきっかけがあったのだろうか。
北海道出身の阿部だが、中学校、高校は福岡へゴルフ留学。そこでプロ野球の福岡ソフトバンクホークスの試合を観戦し、鷹の正捕手・甲斐拓也の大ファンになった。

そしてこのオフに共通の友人を介して、大分で行われた甲斐の自主トレに参加。「すごい今どきの言葉ですけど、“推しと会える世界線”があるんだと。すごくうれしかったですね」。一緒にトレーニングを積み、その姿勢を学んだ。

そのなかで、甲斐の言葉が阿部の胸に刺さった。「『今年は野球を楽しむ』とおっしゃていた。確かに私もゴルフがすごい好きで始めて、ずっと続けてきてやっている。確かに辛い時も苦しい時もあるけど、好きを職業にできる人はほどんどいない。ゴルフを楽しまなきゃなと改めて思ったのが、きっかけですかね」と学びを得た自主トレだった。

今季ここまで5試合に出場して2度の予選落ちなど、思うようなゴルフができなかった。しかし今週は、甲斐の言葉を思い出して“原点回帰”。推しとの自主トレが初優勝へとつながった。(文・神吉孝昌)

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