『ママさんルーキー』神谷和奏が“涙”の予選落ち 「もう1回やり直したい」

<富士フイルム・スタジオアリス女子オープン 2日目◇6日◇石坂ゴルフ倶楽部(埼玉県)◇6535ヤード・パー72>

昨年のプロテストに合格した22歳の神谷和奏(かみや・わかな)。2歳半のまな娘・咲凛(えみり)ちゃんを育てながら、現ツアー制度施行後では初の“ママさんルーキー”として、ツアーデビュー戦となった。
初日は小雨が降る厳しいコンディションのなか、夫でキャディ兼コーチの幸宏さんと助け合いながら、1アンダー・19位タイと好発進。「(自己採点)は70点ぐらいですね」と笑顔で振り返った。

しかし、週末になった2日目は打って変わって天気が好転し、5788人のギャラリーが集結。ツアーデビュー戦の神谷にとっては、ここまで多くのギャラリーを前にしてのプレーは初めての経験となった。「ギャラリーの方々の多さに、すごく“ビックリ”してしまった。自分がどこに向いているのか、ちょっと分からないぐらいフワフワしてしまった」。

慣れない”空気感”のなか、スタートホールの1番でボギーを叩いてしまうと、そのままスコアを落とし順位はずるずると後退。結果は、トータル5オーバー・67位タイに終わり、目標としていた予選を通過することができなかった。「朝からフワフワしている部分で、簡単なところからのバーディチャンスにトライすることがきょうは全然できなかったので、今からもう1回やり直したいと思うぐらい悔しいです」。取材中、感極まってしまい“涙”がこぼれた。

それでも、ホールアウト後は、大会を主催する「スタジオアリス」の写真撮影ブースで、娘の咲凛ちゃん、夫の幸宏さんと記念撮影を撮ることができた。「デビュー戦が今大会で良かったなと思います。娘も楽しそうにしてくれていたので、安心しました」。家族3人で迎えたデビュー戦は一生の思い出になった。

翌週は、下部のステップ・アップ・ツアー「フンドーキンレディース」(9日開幕、大分県・臼杵カントリークラブ)に出場する。「そこで悔しさをぶつけられるようにしたいです。またこういう機会(レギュラーツアーに出場)をもらったら、予選を通過したい」。“ママさんルーキー”の挑戦はまだ始まったばかりだ。(文・神吉孝昌)

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