「勝ち星を積み重ねて」節目の10勝目 ネリー・コルダが世界ランク1位返り咲きへ

<ファーヒルズ朴セリ選手権 最終日◇24日◇パロス・ベルデスGC(カリフォルニア州)◇6447ヤード・パー71>

ロサンゼルスでの勝利は、大きな意味を持つものになった。ネリー・コルダ(米国)が最終日に「69」をマークして逆転。今季2勝目、そして節目となるツアー通算10勝目を飾った。
猛烈な風が吹き荒れるなか、12番でバーディを奪うと、ここまで2つ伸ばして単独首位に立った。そして圧巻だったのは14番パー5。激しい打ち上げのホールでフェアウェイからの2打目をグリーンの傾斜を使って奥3メートルにつけると、フックラインを読み切ってイーグルを奪った。

後続に3打のリードをもったが、ここで「ちょっと緊張した」。そこからボギー、バーディ、ボギー、ボギーと落としてホールアウト。ライアン・オトゥール(米国)とのプレーオフにもつれ込むことになる。

終盤の失速を「いつものネリーだね」と自虐的に笑う。「パッティンググリーンでコーチに愚痴をこぼしたら、前向きになれるかどうか聞かれた。少し時間はかかったけれど、準備はできた」。正規18番でのボギーを獲り返すかのように、プレーオフ1ホール目でバーディを奪取。左腕を高々と上げて喜びを表現した。

今季はこれが3試合目。「LPGAドライブオン選手権」で優勝を飾ると、アジアシリーズはスキップした。およそ2カ月間のオフのうち、少なくとも3週間半はゴルフから離れ、リフレッシュに充てた。「2週間半はプラハで家族と過ごした。寒くて、でも本当に楽しかった。クラブをしまって、ケガもなく、いい気分でいられたのはいつ以来だろう」。自身としては2試合連続優勝でもある。

節目の10勝目を迎え、これまでの勝利を感慨深げに振り返る。初優勝はツアー2年目だった18年「スインギング・スカーツLPGA台湾選手権」。翌年は2勝を挙げ、21年には「KPMG全米女子プロ」のメジャー初制覇を含む4勝を数えた。同年には世界ランキング1位に立ち、「東京五輪」では金メダルを獲得した。

順調に勝利を積み重ねていたが、22年は春先に血栓除去手術を行い、戦線を離脱。4カ月のリハビリを経て6月に復帰すると、レギュラーシーズン最終戦「ペリカン女子選手権」で8勝目を挙げた。

「かなり長い間、8勝で止まっていた。21年までは7勝だったけれど、それ以降は勝ち星を積み重ねていく感じだった。去年は1勝もできず、残念だった。でもそれがゴルフ。すべてのことには理由があって、わたしはいつも110%の力で取り組んでいる。ゴルフを愛しているからね」

この勝利によって、リリア・ヴ(米国)に代わって、世界ランキング1位に立つ見込み。「1位は風のように変わるもの。一進一退。でも返り咲いたことは誇りに思う」と喜ぶ。

海外メジャー今季初戦「シェブロン選手権」もわずか3週間後に近づいてきている。「悪くないよ。まだ未完成な部分があるのは確かだけれど、全体的にみれば上達している」と自信をのぞかせる。華々しく24年シーズンのスタートダッシュを切った。

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