師匠・伊澤利光のキャディ登板もある? 絶好調の天本ハルカが開幕3戦連続トップ10

<Vポイント×ENEOS ゴルフトーナメント 最終日◇17日◇鹿児島高牧カントリークラブ(鹿児島県)◇6456ヤード・パー72>

遅れて来た黄金世代の天本ハルカが雨中の短期決戦となった9ホールを2バーディ・ボギーなしの「34」で回り、トータル6アンダーまで伸ばし5位タイに入った。
TPD単年登録した2018年にプロ転向した25歳は6年目の昨季にメルセデス・ランキング43位と躍進。初シードを手にした今季は開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」で4位タイとなり、続く前週の「明治安田レディスヨコハマタイヤゴルフトーナメント」は7位タイ。開幕から3試合連続でトップ10入りは、ほかに小祝さくらだけという、順調な滑り出しに「昨年まではピンをがんがんに攻めていたけど、今年はシンプルというか確率で考えるようになった。技術的にはショートゲームが良くなりました」と自身も成長を実感している。

プロテストに合格したのは21年11月。勝みなみ、小祝らと同じ1998年度生まれで、現在ツアーに出場する黄金世代では最も遅い合格だった。日本で試合に出られないときは海外に出場機会を求めた時期もある。そんな苦しい時期を支えてくれたのが、01年の「マスターズ」で4位に入った経験もある伊澤利光だった。

躍進の要因となった「ゴルフを確率で考える」という意識改革も伊澤の教え。福岡の第一学院高時代に、伊澤が福岡のインドア練習場で行っていたレッスンを受講したのが最初の出会い。そこから交流を深め、正式に弟子入りが認められた。

昨年の「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」以来、天本のプレーを間近で見た元賞金王の師匠は「良くなっていると思いますよ。もう教えることはないかな」と大きくうなずく。「こうしたら、こうなる。そういうことが分かるようになった。今はやりがいがあります。でも、伊澤さんにはもっともっと教えてほしい。教えることがないなんて、うれしいけど、困ります」。充実の3日間。まだ、序盤とはいえメルセデス・ランキング4位に上がった弟子はうれしそうに話した。

次戦の「アクサレディス」で狙うのはツアー初優勝。「自分でも今が勝ちどきだと思っている」。伊澤は20年前に米山みどりのキャディを務めたことがる。「もし、やっていただけるなら最高ですけど、とても私からは頼めません」。恐縮しきりの天本だが、師匠は「やるならしっかり鍛えるよ」と前向き。初Vを達成すれば、ご褒美の師弟タッグが実現するかもしれない。(文・臼杵孝志)

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