鈴木愛がドライバーのロフトをわざわざ1.5度立たせる理由は「“逃げ顔”にするため」

開幕2戦目で今季初優勝、ツアー通算19勝目を挙げた鈴木愛。安定したショットが光ったドライバーのヘッドを調べると、変わったスペックを発見。ロフト10.5度のヘッドをわざわざ1.5度立たせ、ロフト9度で使用しているのだ。

最初からロフト9度のヘッドを使わないのはなぜなのか? 鈴木本人は以下のように語る。

「ロフト9度のヘッドだとフェースが閉じて見えるんです。そうすると、ドローを打ちたい私は引っかけが怖くてフェースを開いて振ってしまいます。ロフト10.5度を9度に調整すると、ロフトが寝て“逃げ顔”に見えます。そうすると、ドローヒッターの私は安心して振り抜けるんです」

ドローヒッターの鈴木はフェースが閉じて見えると、引っかけるイメージが出てしまう。だから、逃げ顔の方が安心するのだろう。

また、ユーティリティでもロフト調整を行っている点も面白い。4Uはロフト22度から23度に、5Uは26度から27度に1度ロフトを増やしている。

「もともとのロフト設定だとロフトが立ち過ぎてスピン量が足らなかったんです。それでロフトを1度増やすとスピン量が安定して硬いグリーンでも止まる球が打てるようになりました。だから現在は4Uは23度、5Uは27度で使用しています」(ピンのツアー担当)

他に鈴木のセッティングで見逃せないのが、5番ウッドを抜いて7番ウッドを入れている点。5番ウッドと7番ウッドの飛距離が同じくらいならば、よりやさしい7番ウッドのロフト角20.5度を1.5度立たせて19度にし、5番ウッドの代わりに使用しているのだ。

「長さは42.5インチと5番ウッドと同じ長さに設定しているので、飛距離もそれほど変わらないと思います。よりヘッドが大きくて上がるのが7番ウッドなので、セカンドショットで使いやすいと思います」(ピンのツアー担当)

ロフト調整機能を生かした鈴木愛のセッティングは、アマチュアのお手本と言える。今後も彼女のクラブ選びに注目したいところだ。

【鈴木愛の優勝クラブセッティング】
1W:ピン G430 LST(9度/ALTA JCB SLATE S、45.5インチ)
3W:ピン G430 LST(15度/ALTA CB 65R)
7W:ピン G425 MAX(19度/ALTA CB 65R)
4,5U:ピン G430(23,27度/TOUR 2.0)
6I~PW:ピン ブループリントS(N.S.PRO 950GH neo R)
50,54,58度:ピン S159(PING CFS R)
PT:ピン PLD KUSHIN C プロトタイプ
BALL:タイトリスト PRO V1x

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