「大江戸線延伸」2024年度はかなり具体化? 基金積み増し、新駅予定地まちづくりも加速へ

着々と延伸に向けた準備が進んでいます。

練馬区が大江戸線延伸の取組みを推進中

 東京都練馬区は2024年1月23日、来年度(2024年度)の当初予算案を公表しました。都営地下鉄大江戸線延伸の事業着手に向けた取り組みや、新駅予定地周辺などのまちづくりを推進する予定です。

 国の新たな鉄道整備の方向性を示す「交通政策審議会答申」において、大江戸線は、光が丘から大泉町・大泉学園町を経由し、JR武蔵野線の東所沢方面への延伸が想定されています。 東京都は同答申に示された路線について、2022年2月に公表した「『未来の東京』戦略version up 2022」で、調整が整った路線から順次事業に着手していく方針を示しており、大江戸線延伸に関しても「事業化について協議・調整を進める」としています。2023年3月には、東京都副知事をトップとする「大江戸線延伸にかかる庁内検討プロジェクトチーム」が設置され、検討が進んでいます。 都内の延伸部では、練馬区内に土支田駅、大泉町駅、大泉学園町駅(いずれも仮称)の3駅が新設される計画。延伸について練馬区は、「鉄道空白地域を改善し、区が更に発展するために欠かせない、必ず実現しなければならない事業」としています。  区の2024年度当初予算案では、延伸推進基金30億円を積み増すほか、新駅予定地の新たな拠点整備に2496万円を計上。大泉学園町駅や大泉町駅の予定地周辺でまちづくりを進める方針です。延伸推進基金は既に50億円が積み立てられており、更なる積み増しとなります。

新駅の予定地周辺はどうなる?

 区は、大江戸線延伸の導入空間となる都市計画道路「補助230号線」沿道の全地区で、地区計画の決定と用途地域の変更を実施。今後は、新駅予定地周辺のまちづくりを進める方針です 。  大泉学園町駅予定地周辺では、駅前広場の整備や、敷地の共同化などが想定されています。商業施設や公共サービスの充実を図るなど、駅前に相応しいまちづくりを進めるとしています。  同地区では、2016年に「大泉学園町地区まちづくり協議会」が設立。新駅予定地周辺を「西地区」と「東地区」に分け、駅前広場の整備や商業・サービス施設の立地誘導を検討しています。今後は両エリアの一体的な再開発を視野に入れ、事業計画を検討していく予定。2025年度に再開発準備組合の設立を目指しています。 大泉町駅予定地周辺では、新たな拠点整備を検討。さらに、補助233号線沿道地区では、地区計画など具体的なまちづくりのルールの検討を進めるほか、大泉学園駅から北へ延びる大泉学園通りも整備するとしています。  このほか、区民や各種団体と一体で延伸促進活動を展開するとしています。

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