「何が起きても冷静になれる」 昨季“日本一”の中島啓太を支える言葉【賞金王・特別インタビュー】

昨季、国内男子ツアーの賞金王に輝いた中島啓太。それによりDPワールド(欧州)ツアーの出場権を得て、今季は欧州ツアーを主戦場に戦うことを決意した。単独取材では、新天地への思いやオフシーズン中の取り組みなどを聞いた。今回はラウンド中の『メンタルコントロール法』について。
昨シーズンは23試合に出場し、3度の優勝と5度の2位を記録。約半数にあたる17試合でトップ10に入った。1ラウンドあたりの平均ストロークは『69.341』。4日間すべてで60台をマークしたのが6試合、自己ベスト「63」を4度も叩き出し、年間90ラウンド中60台でプレーした回数は62回と、抜群の安定感を誇った。

バーディを獲ったときやボギーを喫したときでも、中島は表情をあまり変えない。常に平常心を保てているように見えるが、そんな中島にラウンド中に意識していることを聞いた。

―平常心を保てているように見えるが、感情を出さないようにしている?

「確かにあまり感情を出さないです。例えばガッツポーズをしてしまった次のホールのティショットで気持ちがハイになっている状態だと、何らかのこと(ミス)が起こりやすい。相手からしたら『スキがあるな』と感じられてしまうデメリットがあります。なので、あまりガッツポーズをしたいわけではないですね。

優勝争いの最終日の後半とか、もうあとがないときはどんどん気持ちを上げていってもいいと思うんですけど、試合展開のなかであまり気持ちを上げ下げしてしまうとスキも生まれる。そこは気を付けながらやっています」

―感情を出さないようにするために意識していることは?

「もちろんイライラする場面もたくあります。そのときは、ぼくが憧れているジャイアンツのピッチャーの菅野智之さんの話を思い出すようにしています。それは、『自分は怒れるほど偉くない』という言葉です。この言葉をしっかり頭に入れながら、プレーするようにしています。そうしたらイライラせずに、平常心でプレーができます。何が起きても冷静になれる。試合展開を見ながら戦える」

試合中のメンタル面を支えているのは、憧れのプロ野球チーム・読売ジャイアンツの菅野智之投手の言葉だった。その言葉を胸にプレーすることで、ミスをしても気持ちを切り替えることができている。今シーズンも『自分は怒れるほど偉くない』という言葉を胸に、海を越えた新天地でも平常心で戦っていく。(文・高木彩音)

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