的確アドバイスに思わず笑み 畑岡奈紗が回った“うますぎ”プロアマゲストの正体は?「いろいろ教えてもらいました」

<LPGAドライブオン選手権 事前情報◇24日◇ブレーデントンCC(フロリダ州)◇6557ヤード・パー71>

米国で拠点にするフロリダ州での2連戦目を迎える畑岡奈紗にとって、開幕前日に行われたプロアマは大きな“学び”の場になったようだ。
大会冠スポンサーのヒルトン・グランド・バケーションズのアンバサダーとして戦った先週のホステス大会は22位。初日、2日目こそともに「70」で上位争いに食い込んだが、「73」だった3日目、「76」だった最終日と週末に苦しいゴルフが続いた。「最初は調子が悪いなりに頑張れたけど、週末に入ってからは気温も下がり、風も強くなって、そこに対応できなかった」という悔しさを残す。

そして今週も同じフロリダ開催で、先週のオーランドから車で2時間ほど南下した場所に位置するコースが舞台になる。開幕前から半袖でちょうどいい気候で、これには「やっとフロリダらしい天気にもなってきたし、ゆっくりできています」と話す。

週明けからコースをしっかりとチェック。グリーンの下り傾斜が外側に向かい、かつ砲台グリーンのようになっているホールも多いロケーションには警戒心を強める。「グリーン周りが荒れていて、低い位置に集まるようになっている。ディボットもたくさんあるので、ライが悪くなる可能性がグリーン周りは高い。そこからリカバリーをしていければ」。状況に応じて対処していく力が求められる。

そんななかプロアマでは貴重な時間を過ごした。畑岡の組には、ピンク色のウエアを着たご婦人のゲストが居たのだが、フィニッシュがピタッと決まるスイングなどを見ていると、“ただ者”ではないことが伝わってくる。それもそのはず。このゲストは、「全米女子オープン」3勝を含むメジャー4勝、米ツアー通算18勝を誇るホリス・ステーシー(米国)だった。

ブレーデントンCCの会員ということもあり、このプロアマに参加。今年3月には70歳を迎えるが、見事なバンカーショットを繰り出すなどその腕に衰えは感じさせない。「全米女子アマでも3勝(1969~71年)していて、USGAの大会で6勝。(世界ゴルフ)殿堂入りもしていて、岡本(綾子)さんと同時期にプレーしていたって聞きました」。畑岡も、改めてその経歴に目を丸くするレジェンドだ。そしてラウンド後には「楽しかったです。いろいろ教えてもらいました」とニッコリ笑う。

なにより、その“目利き”にも驚かされた。最終9番ホールでは、グリーン左からのアプローチで58度のウェッジを握って打った畑岡に対し、ステーシーからは『54度のほうがいいわよ』という助言が。するとあら不思議、最初の球よりもピタリと寄るナイスアプローチになり、畑岡も思わず声をあげる結果となった。グリーン周りに警戒心を覚えるなかでの的確なアドバイスは、試合にも生きそうだ。

まだシーズン開幕直後とあって、試行錯誤を続けながらの戦いが続く。パターは先週、新たにCHAMBER(チャンバー)製のものを使用したが、今週はエースの『ベティナルディ SS3 DASS プロトタイプ』に戻すことが濃厚になっている。またコースに吹いている強風対策として、4番ユーティリティを抜いて4番アイアンを投入予定。「キャリーは短くなるかもしれないけど、そのぶんボールが低くなる」というのが意図だ。

ショット面については、暖かい陽気のなかでのラウンドになるが「先週はフェアウェイが広かったから距離を意識したけど、今週は池が絡むホールもあるし方向を決めていきたい」とコントロール性を重視していく。さまざまな取り組みとレジェンドの言葉を胸に、今週は最後までしっかりと上位争いに加わっていきたい。(文・間宮輝憲)

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