中島啓太がキャンプ生活で得た経験 「ゴルフみたいな個人競技では感じられない」【賞金王・特別インタビュー】

昨季、国内男子ツアーの賞金王に輝いた中島啓太。それによりDPワールド(欧州)ツアーの出場権を得て、今季は欧州ツアーを主戦場に戦うことを決意した。単独取材では、新天地への思いやオフシーズン中の取り組みについて聞いた。今回はハワイで行った『合同自主トレ』について。
「年越しはハワイで過ごしました。2週間ほど」。中島はファンであり、憧れのプロ野球チーム・読売ジャイアンツの菅野智之投手らとともに、ハワイで約2週間の合同合宿を行った。そこではどのようなトレーニングを行い、どのようなことを得たのか。

―合宿を行うことになったきっかけ

「もともと、自分がジャイアンツファンであり、菅野選手のファンなんです。昨年、共通の知り合いの方がいたので食事に2回ほど行かせていただいて、そのときに自主トレへ招待していただいたので参加しました」

―どのような2週間を過ごしたか

「(読売ジャイアンツの)みなさんと同じメニューを一緒にやらせていただきました。朝はしっかり走り込みをして、キャッチボールをしたりノックをしたり。そのあとは、ウエイトトレーニングを行いました。メニューはバラバラです。そして午後はゴルフに行くか、体のケアをしたり。3日から4日連続で行って、オフにはゴルフへ行ったりというのルーティンで過ごしていました」

―トレーニングの内容は

「走り込みはピッチャーの方とバッターの方がいました。どちらかというと、僕はピッチャーの方と走ることが多かったです。あとは自分の体に合うように、短距離ダッシュもしていました。ピッチャーだったらピッチャーの走り込み、バッターはバッターの走り込みのメニューがあって、僕にはどちらも大事になる要素があったので、どちらもやらせてもらいました」

「自分が参加した2週間は、菅野さんが合宿を始められてからちょうど中間くらいだったので、そんなに走る感じではなかったですが、300メートル、200メートル、100メートルを数本走り、そのあとは50メートルのダッシュをこなしたりしました。主に下半身を行い、ジムで上半身を鍛えました」

―プロ野球選手とのトレーニングはハード?

「体も全然違いますし、刺激になった部分もありました。もちろんきついですが、ついていけるようにしっかり準備をしていたので、いい合宿になりました。体が成長できましたし、学ぶところがたくさんあったので行ってよかったなと思います」

―学んだところ

「一緒に住んで、生活もさせていただいたので、そういう家のなかでの生活やゴルフみたいな個人競技では感じられないところを、たくさん感じることができました。上下関係って言ったらアレですけど…。過ごし方、先輩が後輩に対しての気配りや後輩が先輩に対するというところを、一緒に生活する上でしっかり学ばせてもらいました」

―合宿を終えての変化

「下半身は上手く使えるようになったかなと思いますし、ウエイト(トレーニング)も日本で1人でやるよりはみんなと一緒に行ったほうができるので、強くなったかなと思います。毎日体を動かしていたので、トレーニングをしない日は少し変な感じがして…。帰ってきてからもトレーニングと練習は大事にできました」

今回の合宿は、中島のフィジカル面を鍛えただけでなく、人間関係なども学ぶことができた、刺激のある時間になったようだ。帰国してからもトレーニングと練習を欠かさずに行ったという。この単独取材後も、すぐにトレーニングに向かっていた。

今週の25日(木)から開催される「ラアス・アル・ハイマ選手権」(アラブ首長国連邦)で今季初戦を迎える。来季から「アメリカで戦う」という目標を掲げ、欧州ツアーでポイントランキングトップ10入りを目指していく。(文・高木彩音)

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