米女子開幕戦で首位発進を決めた古江彩佳さんの活躍 今季は日本勢9人のプレーに注目【原田香里のゴルフ未来会議】

ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。日本より一足早く、米国女子ツアー「ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」が開幕しました。過去2年間の優勝者だけが出場できる今大会には3人の日本勢が出場していました。
ツアー通算6勝の畑岡奈紗さん、昨年のCMEグローブポイントランキング10位と日本勢で最も上位にいた古江彩佳さん、そして昨年11月「TOTOジャパンクラシック」を制して米ツアーメンバー入りを果たした稲見萌寧さんが出場選手36人のフィールドで戦いました。

古江さんが初日から7アンダーの「65」で回り、いきなり単独首位と好調なところを見せてくれましたが、それも不思議ではない実力は十分にあります。昨年は米ツアーのシーズンが終わったあとには日本ツアーでもプレーしており、オフは短かったはずですがしっかり調整してきたことがよくわかります。3日目にスコアを伸ばせず、最終的にはトータル8アンダーの4位タイでしたが、ツアー2勝目に近いことが感じられました。

古江さんの強さは、年間を通じて安定して自分のゴルフを貫いていることだと思います。体調をしっかりコントロールしながら、気持ちもきっちり切り替えてできるのは、長いシーズンを戦う上でとても大切なことです。

稲見さんは3日目に6アンダーの「66」をマークして、出遅れたぶんを取り返し、4日間トータルイーブンパー・19位タイで終えました。最終日にはスタート時間をまちがえてドタバタしたようですが、さまざまな戸惑いがあるのもルーキーならではのことでしょう。これから日本では考えられないような経験をたくさんすると思いますが、そこから得るものも大きいはずです。

畑岡さんは、最終日にスコアを崩してトータル1オーバーの22位タイに終わっていますが、すでに米ツアー8年目。メジャー優勝を毎年目標に掲げていますが、レベルの高いところで勝つには実力だけでなく運も必要です。可能性は十分にあるので、変わらず自分のペースでいいプレーを見せてほしいなと思います。

何度もお話ししているように、今週は勝みなみさん、西郷真央さん、来週以降の試合には笹生優花さん、西村優菜さん、渋野日向子さん、吉田優利さんが参戦します。日本勢9人の活躍がとても楽しみです。

これだけ多くの日本勢が米ツアーでプレーすることは、ほかの選手たちにも大きな刺激になるでしょう。プロだけでなく、プロを目指しているアマチュアからも、世界の舞台を目指すという言葉がどんどん出てきています。

彼女たちが活躍すればするほど、その傾向は強くなるはずです。タフですが、頑張って結果を出せば得るものも大きいのが米ツアーです。昨年以上に、日本勢の活躍に期待する月曜日の朝が増えそうでワクワクします。みなさんも一緒に楽しみましょう。

■原田香里(はらだ・かおり)
1966年10月27日生まれ、山口県出身。名門・日大ゴルフ部で腕を磨き1989年のプロテストに合格。92年の「ミズノオープンレディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝。93年には「日本女子プロゴルフ選手権大会」、「JLPGA明治乳業カップ年度最優秀女子プロ決定戦」勝利で公式戦2冠を達成。通算7勝。その後は日本女子プロゴルフ協会の運営に尽力し21年3月まで理事を務めた。

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