「光る君へ」「らんまん」などNHK12番組、国際的プロジェクト参加 “多様性”を意識

【モデルプレス=2024/01/17】NHKでは、“多様性”を意識した番組制作が拡大中。12番組が国際的プロジェクトへ参加しており、この度取り組みの経過を報告した。

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◆NHK、多様性意識した国際的プロジェクトへ参加

NHKでは、多様な視聴者のニーズに応えるコンテンツを提供できるよう、様々な視点やテーマを取り入れるなど、ダイバーシティの実現を推進している。

この一環として、2021年4月から、イギリスの公共放送・BBCが立ち上げたプロジェクト「50:50 The Equality Project」に世界30か国・50を超える組織とともに参加。ドラマに出演する俳優や情報番組の進行役、報道番組で取り上げる専門家などのジェンダーバランスなどを意識し、多様な視点を取り入れた番組制作を行う取り組みを進めている。

◆「50:50 The Equality Project」とは

イギリスの公共放送・BBCが2017年に始めたプロジェクトで、「番組の出演者の女性の割合を測定し、増やす」というアイデアからスタートした。コンテンツにおいて、多様な社会を公正に映し出すことを目指しており、現在BBCでは人種や障害のある当事者なども計測の対象としている。

プロジェクトは任意参加で、3つの基本原則に基づいて実施。「1、変化をおこすためにデータを収集する」「2、自分たちの裁量で決められる出演者を測定する」「3、コンテンツの品質は妥協しない」。出演者の割合を可視化することで、偏りがあれば制作現場の担当者がそれを認識し、次のコンテンツ制作に生かしていく。

NHKは、このプロジェクトに日本のテレビ局としては、唯一、参加。取材・制作現場への理解を広げながら、多様な社会を映し出そうと取り組んできた。プロジェクトへの参加からまもなく3年となる今、多くのコンテンツの中身、そして、その制作現場の意識においても多様性について変化が見られるようになったため、取り組みの経過を報告することとなった。

◆NHK、プロジェクト参加番組は12に拡大

NHKでは、当初、「大河ドラマ(『青天を衝け』~)」「連続テレビ小説(『おかえりモネ』~※東京制作のみ)」「よるドラ(『きれいのくに』~)」「あさイチ」「ハートネットTV」「ノーナレ」の6つの番組のみプロジェクトに参加。出演者を男女別にカウントし、現状のジェンダーバランスを把握することから始めた(※性別は、出演者が自認する性で計測)。

プロジェクトの認知や理解は徐々に広がり、「おはよう日本」「ニュースウオッチ9」「クローズアップ現代」「サタデーウオッチ9」「日曜討論(2023年10月~)」「ドキュメント20min」が加わり、今年度は12の番組が参加。このプロジェクトの手法にもとづいて男女比を分析し、多様性を意識したコンテンツ制作をしている。

コンテンツにおける男女比としては、参加当初の平均が女性39%、男性61%(6番組)だったのに対し、2023年3月の平均は女性42%、男性58%(8番組)に変化。2023年12月の平均(12番組)は現在集計中である。

◆今後の展開~多様な社会を映すために~

プロジェクトに参加した番組の制作現場では、男女をカウントし、その比率を意識することでさまざまな“気づき”があったという。中には、取材テーマやドラマの題材を検討する時点から多様性を自然と意識するようになったり、画面の裏側にある取材・制作チームの男女比にも変化が見られたりした番組も。

2024年度からは、地域放送局を含めてこのプロジェクトに参加する番組を増やし、NHK全体へ取り組みを広げていく予定。後日、メディア向けの報告会を改めて開き、詳しい取り組みの内容や各制作現場の声を報告する予定だという。(modelpress編集部)

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