もはやSF? 防衛省が描く「未来の海戦」とは 海上自衛隊に宇宙船みたいな兵器も

未来感あふれすぎ!

「無人化」や「ネットワーク化」がカギに

 防衛装備庁は、2023年11月に開催した「防衛装備庁技術シンポジウム2023」の資料を公表。その中で「将来の海洋戦」のイメージも示しています。

 現在、海上自衛隊の装備は、護衛艦や潜水艦などの有人システムが中心です。防衛装備庁は将来の海洋戦について、無人機や自律センサーといった無人システムと有人システムが連携し、ネットワーク中心の戦闘に変化すると想定しています。  水中における戦いでは、人的被害を極限まで低減できる「海洋無人機の実用化」、探知能力の向上を目的とした「海洋の可視化」、脅威に対応する「艦艇のステルス性向上」を重視するとしています。  将来の海洋戦に対応すべく、現在研究が進められている無人装備が「長期運用型UUV」と「戦闘支援型多目的USV」です。「長期運用型UUV」は、主に警戒監視や海洋観測などに用いる方針。有人艦を伴わず、単独で長距離を航行して危険な海域まで進出することが想定されており、長期間の運用を目指して研究が行われています。新たな機能を追加できるモジュール(交換可能な構成部品)を組み込むことで、多様な任務に対応可能。異常が発生した場合には、浮上して回収を待つことになるようです。 「戦闘支援型多目的USV」は、宇宙船のような異形の外観が特徴です。警戒監視や対艦ミサイル発射といった機能を選択的に搭載でき、有人の艦艇を支援可能な装備となる見込みです。  外観はステルス性が意識され、潜水艦の「そうりゅう」や「たいげい」型でも採用されているX舵を装備。潜行することでステルス性を確保する方針です。対艦ミサイルや魚雷の装備が見込まれるほか、小型USVより高い搭載能力、長大な航続力を持たせる方針が示されていることから、大型の船体になる可能性があります。 防衛省は、上記の「長期運用型UUV」や「戦闘支援型多目的USV」といった無人アセット防衛能力について、早期の装備化を目指していくとしています。

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