首都圏の巨大道路プロジェクト「東埼玉道路」いつ延伸? 国道4号のバイパスのバイパス 事業費増額でも高い整備効果

延伸時期は見えています!

事業費増額でも効果大「東埼玉道路」

 国土交通省 関東地方整備局は2023年11月29日、今年度4回目となる事業評価監視委員会を開催。国道4号「東埼玉道路(延伸)」事業について再評価がなされました。

 東埼玉道路は埼玉県南部の国道4号バイパスのさらにバイパスとして、外環道下の国道298号の八潮市内から、春日部市内の国道4号までを結ぶ17.6km。沿道には、日本一の規模のショッピングモールとして知られる越谷レイクタウンがあります。現在はレイクタウンの北側、吉川市内までの5.7kmが開通しています。そこから先、8.7kmの延伸部が今回の再評価対象です。 再評価は、様々な課題により事業費が約98億円の増額見込みとなったことを受けて行われました。道路交差部の設計見直しによる右折レーンなどの付加車線の追加設置、発生土運搬計画の変更、想定以上の埋設廃棄物の処分費などが主となっています。また、労務費や材料価格の上昇による影響でも約13億円の増額となりました。 とはいえ、事業は進捗しており、用地取得率は2022年度末時点で約98%となっています。現在の終点から松伏町の県道浦和野田線(利根川の野田橋に通じる道路)までの約3.8kmは、2025年春頃の開通予定です。 事業全体の費に対する便益(B/C)は、前回の2020年評価時には3.0とされていましたが、事業費が増額となった場合でも2.1と試算されています。土地区画整理事業や大型物流施設、大規模店舗などの開発支援、観光農園の振興などの効果があるとされています。 なお、この事業は東埼玉道路の「側道」に相当する箇所のみを指します。既存の開通部も広大な中央分離帯が広がっていますが、そこへ建設する自動車専用部は、別途事業が進んでいます(NEXCO東日本の有料道路となる見込み)。ただ、専用部については松伏町から春日部市までの区間が事業化されていないことから、埼玉県知事が早期の事業化を要望しています。 東埼玉道路は既存の国道4号バイパスからの交通転換による渋滞の緩和なども期待されていますが、前出した越谷レイクタウンのような首都圏における大規模開発事業の基盤となりました。県はさらに産業団地の整備なども考えているほか、現在の東京メトロ半蔵門線を千葉県野田市方面まで延ばす地下鉄8号線の一部を、この道路と一体に整備することも構想しています。

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