自衛隊向け「レールガン」試験の結果は?“連続射撃”実現へ改良も どう使うのか

SF作品でおなじみ「レールガン」の試験結果は?

早期実用化に向けて研究や実証が進む

 防衛装備庁は、2023年11月に開催した「防衛装備庁技術シンポジウム2023」の資料を公表。その中でレールガンの試験結果を明らかにしました。

 レールガンは、電気エネルギーで弾丸を放つ砲のことで、「電磁砲」とも呼ばれます。火薬を使う従来の砲よりも、弾丸の初速を大幅に向上させることが可能です。また、弾丸が小さく探知されにくい利点もあります。  SF作品などでお馴染みですが、既に試作レールガンが製造されており、研究が進んでいます。試作レールガンは電源部と砲部(電磁加速装置)で構成。全長約6m、口径40mm、重量8tとなっています。  防衛装備庁は、レールガンの連続射撃の実現を目指していますが、砲身レールが摩耗で損傷したり、損傷によって弾丸初速が低下する課題が明らかになったとしています。  課題を克服すべく、レールガンに新たな放電方式や砲身レール素材を採用して連続射撃試験が実施されました。試験では、レールの損傷を低減し、120発射撃しても弾丸の初速が下がらないことを確認したとしています。 レールガンは、これまでの兵器では対処が難しい「極超音速誘導弾」などに対する防空や、艦艇や地上目標に対して回避が困難な打撃手段として使われる見通しです。  まずは小口径のレールガンでデータを取得した後、中口径レールガンの開発が想定されています。今後、早期実用化に向けた研究や実証が加速していく見込みです。 

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