来季出場権を争うファイナルQTに104人が出場 最終順位に“タイ”がないのはなぜ?

<JLPGA ファイナルQT 3日目◇30日◇葛城ゴルフ倶楽部宇刈コース(静岡県)◇6421ヤード・パー72>

来季ツアーのシード権を持たない選手が前半戦の出場優先順位を争う、JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)のファイナルQT。28日から12月1日(金)までの4日間で争われ、104人が出場している。
■出場選手104人はどうやって決まった?

クォリファイングトーナメント(Qualifying Tournament)の頭文字を取りQTと呼ばれるこの制度は、いわゆる『予選会』を意味する。国内女子ツアーでは2002年からこの名称で行われ、例年、ツアー最終戦前後の年末に開催されている。

最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」と同週には、ファーストステージが3会場で同時開催。A地区(こだまゴルフクラブ・埼玉県)、B地区(裾野カンツリー倶楽部・静岡県)、C地区(山陽ゴルフ倶楽部 ・岡山県)で行われ、A地区から21人、B地区とC地区からは23人がファイナルステージに進んだ。

それに加え、ファイナルからの出場資格を持つ選手もいる。今季シードを喪失した選手、来季シード確定前の「大王製紙エリエールレディス」終了時点のメルセデス・ランキング56~70位の選手、下部ステップ・アップ・ツアーの今季優勝者、ステップ賞金ランキング3~10位の選手、JLPGA最終プロテストのトップ合格者などが該当する。

メルセデス・ランキング51~55位の選手、ステップ賞金ランキング1~2位の選手には“準シード”のような形で、来年の第1回リランキングまでの出場権が与えられている。

■QTの順位に“タイ”がない理由

4日間を終えた最終順位に応じて、1位通過者にはQT1位、2位にはQT2位というように『QTランキング』が与えられる。これが来季前半戦の出場優先順位となる。

トーナメントは各大会によって出場人数が決められており、出場権が約束されている選手(シード、永久シード、準シード選手ら)が順にその枠を埋めていく。そして主催者推薦の選手にも枠が割り振られ、残った枠にQTランク上位者が入ることができる。

例えば、総出場人数が108人の大会にシード選手らが50人、推薦の選手が20人出場したら、残る枠は38。つまりQTランク1位~38位の選手が試合に出場できる、というわけだ。

出場枠は初戦「ダイキンオーキッドレディス」などの108人のものや、高額賞金大会「アース・モンダミンカップ」の144人(今季実績)などまちまちで、主催者推薦枠の数も一律ではない。そうなると当然、空き枠の数も試合によって変わるため、QTランクでなるべく上にいることが重要になってくる。

通常のトーナメントと異なり、同じスコアで並んでも最終順位が“タイ”にはならない。優先順位をつける必要があるため、●位タイという概念はなく、すべての選手に1~104までのランクがつけられる。

4日間72ホールのストローク方式で、同じスコアで並んだ場合は(1)最終ラウンドのスコア、(2)第3ラウンドのスコア、(3)第2ラウンドのスコア、(4)最終ラウンドの18番からのカウントバック、の順番でランクが決定する。

今回エントリーしている選手は最低でもQTランク104位が確定。棄権した場合でも、競技を終えた選手の後ろにランクづけされる。35位以内に入れば来季前半戦にほぼ出場できる見込みで、それ以下でも、下部ツアーには出場できるため来季の“職場”は確保されている。

ちなみに、ファーストステージで敗退した選手にもQTランクは割り当てられている。順位に応じて出場権は下りてくるが、180位以下になると下部のステップ出場も難しい…という状況が見込まれている。

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