2024年3月に開業を控えた北大阪急行の延伸線のレール締結式が行われました。開業に向けて工事はいよいよ大詰めを迎えます。
千里中央から箕面萱野までのレールが1本に!
千里中央からさらに2駅北へ。大阪市の中心部を南北に抜ける大阪メトロ御堂筋線と相互乗り入れしている「北大阪急行」の延伸事業が行われており、開業日は2024年3月23日と発表されています。 その延伸区間のレール締結式が2023年11月26日、新たな終着駅となる新駅「箕面萱野駅」にて行われました。会場には大阪府の吉村洋文知事をはじめ関係者約70名あまりが出席し、約2.5kmにわたる全延伸区間のレールが繋がったことを祝いました。
締結式では、吉村知事らが線路上に下り、かけ声とともに紅白に装飾された工具で線路のボルトを締結。点検確認と清めの儀が行われたのち、締結された線路の上をモーターカーが走行していきました。 延伸工事においては環境についても配慮がなされ、特に軌道は「維持管理の効率化を図りつつ、振動抑制効果の強い構造を採用」(北大阪急行電鉄 延伸事業部 秦健太郎調査役)。メンテナンスの負担を軽減し、振動を軽くする効果が高い「コイルばね防振軌道」と呼ばれる軌道を新たに採用しています。 現在は電気工事や設備工事、設備の安全確認検査などが行われており、さらに今後は列車の走行試験や、乗務員の訓練など開業に向けての準備が本格化していきます。
約30年ぶりに駅名看板のデザインも一新!
レール締結式のあとは、延伸線開業に合わせて一新される北大阪急行の駅名看板、案内サインのデザインがお披露目されました。北大阪急行では約30年ぶりとなるデザイン変更で、北大阪急行8000系、9000系のカラーをベースにした木目調になりました。
駅名看板にはアクセントとして、相互直通運転している御堂筋線のラインカラーである赤が加えられていて、温かみある親しみやすさが印象的です。案内サインにはピクトグラムやエレベーターまでの距離表示を加えるなど、わかりやすさへの工夫が凝らされています。 箕面萱野駅にはバスターミナルやタクシー乗り場なども整備され、交通の結節点として市内移動の要のひとつになることが期待されており、北大阪急行は、延伸区間の利用者数を1日約4万1000人と見込んでいます。