『俺には左がある』塚田陽亮の逆打ちが上手すぎる 左スイングのメリットとは?

<カシオワールドオープン 初日◇23日◇Kochi黒潮カントリー クラブ(高知県)◇7335ヤード・パー72>
 
今週23日から行われている国内男子ツアー「カシオワールドオープン」。38歳の塚田陽亮は初日を4バーディ・1ボギーの「69」で回り、3アンダー・30位タイでスタートした。現在賞金ランキング38位に位置し、来季のシード権は確保済み。狙うは同ランク上位者ら30人のみが出場できる最終戦「JTカップ」となる。
開催前の指定練習日にドライビングレンジを見ていると、塚田が7番の左打ち用アイアンで左スイングのショット練習していた。約1カ月前から朝の練習メニューに取り入れていることらしく、左打ちのメリットについて聞いてみた。
 
「いつもはこっち(左に向かって体を回す)にしか動かないじゃん。ちょっと左でやると、いつも使わないほうが回る。だから準備運動だね。右のスイングばかりしているとかたよるから(体のバランスを)整える意味でもやっている」と教えてくれた。ゴルフのスイングは一定方向にしか体を動かさないが、ウォーミングアップのときにいつもと逆方向に体を捻じることで筋肉のリセットや、柔軟につながる。スイングのリズムなどを再確認することにもいい練習だ。

ただ練習しているだけでなく、ラウンドも行ったことがあるという塚田。ベストスコアを聞いてみると「始めてのときに『99』。2回目はOBを8回もして108だったよ(笑)OBがなければ80台でしょ? ドライバーさえよければね」と、1回目の左ラウンドで100切りをし、2回目は16打のペナルティ加算があるなかで108とさすがの腕前だ。
 
試合の朝に行っている理由は「見せつけたかったから(笑)」と冗談交じりに答える。「え、あのひとレフティなの? って思わせて、実は右打ちっていうね(笑)」とニヤリ。朝のドライビングレンジにも多くのギャラリーが集まるのだが、試合以外でも観客を楽しませることを考えているところがベテランプロらしい思考だ。
 
右と左で違う部分を聞いてみると、「まず左のほうがスイングキレイなんだよね。しかも(インパクトで)ハンドファーストになれてる。なんでなのかはまだわかってないけれど、これはあくまで準備運動の一環だから」とあまり右との違いは気にしないようにしているようだった。
 
左打ちを行うときの意識はとくになく、右でやっていることを反対側に置き換えてスイングしているだけ。「準備運動としてやっていたら、打てるようになってた」とたんたんと話すが、スムーズにスイングをし、何球もキレイな弾道で飛ばす姿に圧倒される。
 
試合の朝も行っており、やりはじめてからゴルフの調子もよくなったという。「少しよくなってきたかな。曲がることもあるけど。でも右が悪くなったときに『俺には左がある』と思えるしね」とそんな奥の手を準備できることも左打ち練習のメリットなのかもしれない。
 
そんな塚田は、第2ラウンドを午前9時00分にティオフしている。上位30人のみという狭き門を通り抜け、来週の国内男子ツアー最終戦で戦える位置に上がりたい。(文・高木彩音)

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