「下剋上球児」根室役・兵頭功海、乃木坂46山下美月は「本当の姉みたい」不安を払拭してくれたシーンとは<インタビュー>

【モデルプレス=2023/11/19】俳優の鈴木亮平が主演を務めるTBS系日曜劇場『下剋上球児』(毎週日曜よる9時~)に出演している兵頭功海(ひょうどう・かつみ/25)。モデルプレスのインタビューでは、姉役の山下美月の印象や、親友・伊藤あさひと仲良くなったきっかけ、撮影秘話について語ってくれた。

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◆鈴木亮平主演「下剋上球児」

同作は、高校野球を通して、現代社会の教育や地域、家族が抱える問題やさまざまな愛を描くドリームヒューマンエンターテインメント。鈴木演じる南雲脩司は、36歳で教員になり、越山高校に赴任し野球部監督に就任するも、教員免許を持っていないということが発覚。夏の大会が終わり、監督と教師を辞めた南雲だったが、部員たちは南雲を慕っていた。

兵頭は真面目で臆病な性格の根室知廣役。家が遠く、フェリーと電車で通学しており、姉・柚希(山下美月/乃木坂46)に経済的負担をかけることからも野球部への入部を迷っていたが、南雲の後押しもあり入部を決めた。

◆兵頭功海「下剋上球児」今までの撮影振り返る

― まず、ここまで演じてきての感想をお願いします。

兵頭:毎日朝から晩までグラウンドにいて、ヘッドスライディングをして泥だらけになるシーンでさえもすごく楽しいです。その一方できつくて行きたくないと思う日もあり、いい意味で高校野球をやっていた頃に戻ったような、毎日充実した日々を過ごしています。誰もが知っている「日曜劇場」という枠の中で、亮平さんが主演を務める作品の中で、こんなにも堂々とカメラに映って、投げて、亮平さんとお芝居をしていることをテレビで観て初めて実感しました。すごいところで演技ができて幸せです。

◆兵頭功海、根室知廣の役作り

― 野球はどのくらいやっていたのですか?

兵頭:小学校4年生から高校3年生までやっていて、始めたてのときは外野をやったりキャッチャーをやったりしていた時期もありましたが、本格的に始めるようになってからはピッチャーとしてずっとプレーをしていました。

― 根室はサイドスロー(腕がグラウンドの水平面と平行になる投法)ですが、兵頭さんも自身もサイドスローを投げていたのですか?

兵頭:僕自身は現役時代からオーバースロー(上から投げ下ろす投球)でした。高校のときに一瞬だけサイドスローに変えて下半身の使い方を覚える練習もあったので、投げ方はなんとなく身に付いていて、サイドスローを投げる方の真似をしながら根室っぽさも考えていきました。

― 役との共通点を教えてください。

兵頭:オーディションの合格を聞いたとき、プロデューサーから僕自身については「王様タイプのキャラクター」と言われたので(笑)、似ているのか分からないですが、マネージャーさんには、辛い環境でも「辛くない」と笑顔でいる部分が根室にそっくりだと言われます。

◆兵頭功海、塚原あゆ子監督からの印象的な言葉

― 塚原あゆ子監督からの言葉で印象に残っていることはありますか?

兵頭:「もっと役を自分に落とし込んで良い」と言われることが多かったので、それが今の自然なアドリブや演技に繋がっているんだと思います。役になりきろうとしすぎるとどうしてもセリフっぽくなって硬くなってしまうのですが、自分に近ければ近いほど自分としての言葉が出るので、そういう狙いもあって塚原さんが空気を作ってくださっていると感じています。

― 良い空気感で進んでいるんですね。

兵頭:本番ギリギリまで笑って話していてそのまま撮影が始まるということはよくあります。本来は「本番」と声がかかってから切り替える人が多いですが、この現場では普段のまま撮影に入っていくことが一番ナチュラルで良いと思っています。

― 実際に放送が始まって反響はいかがですか?

兵頭:福岡の地元の友達からも連絡が来ました。2話で南雲先生が教員免許を持っていないことが分かったときは、バーっと通知が溜まりました(笑)。もちろん親も観てくれていますし、この業界に入ってから関わった方からもたくさん連絡が来て「根室良いね」と言ってくださる方が多いです。

◆兵頭功海、親友・伊藤あさひと仲良くなったきっかけ

― 同級生役の中沢元紀さん(犬塚翔)、伊藤あさひさん(椿谷真倫)、橘優輝さん(久我原篤史)、生田俊平さん(楡伸次郎)、小林虎之介さん(日沖壮磨)の印象はいかがですか?

兵頭:根室は周りと打ち解けられない少し臆病な性格なので、入部したてのときは楡を少し怖がっていたり、みんなと会話をするシーンも少なかったりしたのですが、2年、3年生になっていくうちに、自分の意見を言えるようになっています。先生が会話をしている間、野球部のメンバーは自由にして良いシーンがあるのですが、アドリブが多い中でみんなと話せるようになっていると、根室の成長を感じますし、みんなとの関係値も変わってきていることが分かります。

― 一番仲が良い球児キャストはどなたですか?

兵頭:あさひは、この業界の中でも一番仲が良い友達です。あさひがスーパー戦隊シリーズ「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」(テレビ朝日系/2018~2019)、僕はその後の「騎士竜戦隊リュウソウジャー」(2019~2020)に出演していて、その後「劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー」(2020)で共演して、同じシーンはほぼ無かったのですが「この人と仲良くなれる!なりたいな」と思って当時のメンバーで一緒に食事に行ったんです。そこからすぐに連絡を取り合って、僕の家に泊まりに来たりもしました。本当になんでも話す仲なのですが、きちんとした共演はしたことがなく「いつか共演したいね」とお互いに話しているときに「下剋上球児」のオーディションがあって、2人で一緒に練習しながら鼓舞し合い、結果2人とも合格できたのですごく思い入れがあります。

◆兵頭功海、鈴木亮平に感銘受ける 黒木華は「寮母さんみたい」

― 鈴木さんとはどのような会話をされますか?

兵頭:2人のシーンはお互いに共通認識が無いと統一性が無くなってしまうので、そういったところで亮平さんはいつも同じ目線で考えてくださいます。奥寺佐渡子さんの脚本は、僕らが考えなければいけない時間が多くて難しいんです。例えば、シーンとシーンの間に何があったのかが描かれていないので、役者の考え方次第で意味が変わっていきます。2話のフェリーでのシーンも、亮平さんが塚原監督のところで何十分も話して良いものを作ろうとしてくださっていて、一つひとつをとても丁寧に撮影できました。出演カットが多いと妥協したくなる瞬間もあると思うのですが、亮平さんや塚原監督には絶対に無いです。プロ意識の高い2人を見て僕もこうなっていかなければいけないと思っています。

― 山住香南子役の黒木華さんはいかがですか?

兵頭:みんなの寮母さんみたいで、後ろから締めてくださるイメージです。すごく優しい眼差しで僕らを見てくれていて、目が合ったらニコッとしてくれて、相談にも乗ってくれます。僕らの男子高生のようなノリの話でも優しく聞いてくださります。亮平さんも華さんもとてもフレンドリーです。

◆兵頭功海、姉役・山下美月は「人格者」

― 姉・柚希役の山下さんとの撮影はいかがですか?

兵頭:人格者だと思います。本当に人として素晴らしい人で、リスペクトがありますし、一切壁を作らず話しやすい空気を作ってくれるので、実年齢は僕の方が1つ上なのですが本当の姉みたいです。山下さんの弟に見えるか不安もあったのですが、家で洗濯物を干してくれている姿を見て「姉ちゃんだ」と思いました。それは山下さんのお芝居や雰囲気が素敵だからだと思うので、すごく感謝しています。

◆兵頭功海「下剋上球児」での成長

― 俳優として成長を感じた瞬間はありましたか?

兵頭:一番感じたことは、お芝居をしてはいけないということです。最初に根室の役柄を見たとき、悲しい子、暗い子だと思ってしまったのですが、そういった人でもたくさん笑うし、明るいときは明るいので、普段の僕らと一緒だと気付きました。気分が良いときもあれば、家から出たくない日もある。そのリアルさを出すときに、やっぱり芝居をしてはダメなんだと、塚原さんの演出や亮平さん、他の球児のお芝居を見てすごく感じます。僕は20歳から俳優活動をしていてもう5年目ですが、初めてドラマにレギュラーとして出るメンバーを見ていても表情が自然だと思う瞬間がたくさんあったので、僕も僕自身として立って演じたいと強く思いました。僕らの自然な表情を切り取るためにテストからカメラを回していたり、カット後の笑顔を使っている瞬間があったりするので、本番でも力を抜こうと心掛けています。

― この経験を経て今後どんな俳優になっていきたいですか?

兵頭:「CODE―願いの代償―」(読売テレビ・日本テレビ系)で初めて地上波のゴールデン帯の連続ドラマに出演させていただいたのですが、同じ年に「日曜劇場」という大きいステージでお芝居をしているので、今一生懸命演じて、それを観た方から「一緒に仕事したいと思ったんだよね」と言ってもらえるように、そしていろいろなところでお仕事をして、いつか「日曜劇場」に帰って来られる俳優になりたいです。

◆兵頭功海「下剋上球児」見どころ

― 最後に、6話の見どころと根室の注目してほしい部分を教えてください。

兵頭:富嶋雄也(福松凜)たちの夏の大会が始まります。日沖誠(菅生新樹)の代で負けて、越山高校野球部が1年間でどのくらい成長したのか、野原舜(奥野壮)と紅岡祥悟(絃瀬聡一)がどれくらい上手くなったのか、どれくらいベンチでみんなが声を出すようになったかのかなど、野球のシーンを通して成長を感じていただける回になっています。先輩3人の背中を見て、僕としても根室としてもグッと来る瞬間がたくさんあったので、6話は富嶋、野原、紅岡の3人に注目してもらいたいです。

根室としては、野球部に入るかも迷っていた気弱な子でしたが、後半にはどんどん成長して、犬塚翔(中沢)に対して少しライバル視を持てるようになるくらいチームを引っ張って支えていく存在になるので、その過程を見守ってもらいたいですし、この子がここまで成長してこういうプレーをするようになったんだというところにグッと来てもらいたいので、そこに注目してほしいと思います。

― ありがとうございました。

(modelpress編集部)

◆兵頭功海(ひょうどう・かつみ)プロフィール

2018年、GYAOとAmuseが共同実施のオーディション第1回「NEW CINEMA PROJECT」の出演者部門でグランプリを受賞。そのプロジェクト作品映画「五億円のじんせい」で俳優デビューを果たした。「騎士竜戦隊リュウソウジャー」にカナロ/リュウソウゴールド役で出演すると一躍話題に。今回、ドラマ「CODE-願いの代償-」に続いて2クール連続の連ドラ出演となる。福岡県の野球強豪校出身でオーディション時から野球、演技ともに存在感を見せつけた。

◆「下剋上球児」第6話あらすじ

根室(兵頭功海)が南雲(鈴木亮平)の家に泊まるようなったのを機に、南雲のもとに練習後の野球部員たちが集まるようになったある日。ついに南雲の事件が検察に送致されることに。果たして南雲に下される処分はいかに…。

そんな中、南雲と青空(番家天嵩)は東京の美香(井川遥)の仕事場を訪ねる。久々の再会に喜ぶ南雲家だったが、そこには美香の元夫である晴哉(大倉孝二)の姿もあった。

一方野球部では、南雲の後任監督が、新人を1人もスカウトできなかったことを理由に犬塚(小日向文世)によって解任され、山住(黒木華)が自ら新監督に申し出る。

そして迎える夏の予選、初戦の相手は昨年ベスト8の五十鈴高校に決定。初戦に向け、気を引き締める部員たちだったが、五十鈴高校野球部員から、横浜にいた頃の山住に関するあるうわさを聞かされる。信頼する山住、そして南雲を野球部に戻すために部員たちは“夏に一勝”を目指していく。

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