最初と最後で見せた気合 古江彩佳が“行かなきゃ”精神で好ラウンド

<CMEグループ・ツアー選手権 初日◇16日◇ティブロンGC(フロリダ州)◇6556ヤード・パー72>

米国女子ツアーの2年目を終えようとしている古江彩佳が5バーディ・2ボギーの22位タイで最終戦をスタートした。出だしは2連続バーディ。「これ、行かなきゃいけない」とギアを一気に上げにかかったが、中盤で2ボギーを喫するなど波に乗れない。それでも最終ホールでバーディパットを沈めると、静かにうなずいた。
「調子がよくない」と悩むこの数週間だが、そうも言ってはいられない。ただ残された最後の4日間も“探り探り”という状態。この日はミドルレンジのバーディパットを決めるも、入れごろを決めきれず。「距離感がよかった」という5、6メートルは決めても、3、4メートルのパーパットが沈まずボギーも。「3アンダーにまとめられてよかった」と及第点をつけるのが精いっぱいだ。

終盤の組でプレーした古江だったが、ラウンド途中に見たリーダーボードでは、明らかなバーディ合戦。「獲らないといけない日なんだな」と状況を理解したが、10番でバーディを奪ってからは一歩後退。そのなかで最終18番では6メートルを決めて、上位争い一歩手前という位置で終われたのは大きい。

前日は大雨の影響で、朝9時以降はコースが水浸しに。古江は夜明けとともにスタートし雨の前に9ホールをこなした。「早起きは三文の得だね」とチームでも話していたという。その後は休養に充てリフレッシュ。約7カ月ぶりに米ツアー予選落ちを喫した先週から気持ちも新たに最後の聖戦に挑み、上々の内容で終えてみせた。

「あしたにつながるバーディ」で残り3日間に光が見えたいま。「あしたもしっかり集中してやりたい」と逆転を目指し、“行かなきゃいけない”精神で上だけを見る。(文・高桑均)

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