アトレティコ・マドリードのスペイン代表FWアルバロ・モラタが、自身のキャリアについて語った。14日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。
ここまでの公式戦15試合で12得点3アシスト、“流浪の点取り屋”がキャリア最高の瞬間を迎えている。1992年10月23日生まれのモラタは現在31歳。レアル・マドリードから始まったプロキャリアは、ユヴェントス、チェルシー、アトレティコ・マドリードと欧州トップクラブが占めている。現所属のアトレティコ・マドリードには2019年冬に加入すると、昨シーズンは公式戦15得点3アシストを記録。迎えた今シーズンは序盤戦から得点を量産し、前述した通り、すでに公式戦12得点を挙げている。このペースを維持できれば、キャリアハイ(公式戦20得点)の更新も確実だ。
カタールW杯後に就任したルイス・デ・ラ・フエンテ監督が率いるスペイン代表では、キャプテンを務めるモラタ。スペインのラジオ局『Onda Cero』のインタビューを受けた同選手は、クラブと代表の両方で不可欠な存在となっていることについて、「間違いなく、今が僕のキャリアのなかで最も幸せな瞬間。最高の1年になればと思うよ。代表チームでもアトレティコでも、これまでに感じたことのないほど素晴らしく、重要な瞬間を迎えている。簡単なことではなかったし、とても苦しい時期も経験した」と告白。続けて「イングランドでの日々は、とても苦い思い出だ。もっと穏やかなクラブ、自分が慣れ親しんだクラブ…プレッシャーの少ないところに行こうかなと妻に相談もした」と回想した。
またモラタは、今夏の移籍騒動にも言及。サウジアラビアから破格のオファーを提示されたものの、クラブ残留を決断した同選手は「この夏、シメオネ監督とミゲル・アンヘル・ヒルCEOと決断を下すための話し合いを行なった。そこで、自分が大切にされていると感じることができて良かったし、それが僕に必要なことだった。コーチやチームメイトの信頼は、すべての重圧から解放してくれるもの。ファンからの愛も同じようにね。ホームでプレーするときに気づき、それをとても大切にしている」としつつ、「アラビアのことは考えていなかったんだ。大金ではあったが、報じられていた5000万ユーロではなかった。それに、アトレティコを遠くから見たくなかったし、もしかしたら代表の地位も失っていたかもしれない。そうなれば、僕はアラビアに行ったことを後悔していただろう」と胸中を明かしている。
アトレティコ・マドリードはここまで好調を維持しており、4季ぶりのラ・リーガ優勝を十分に狙えるだろ。またスペイン代表に関しても、来年6月にEURO2024を控えている。ますます円熟味を増す“流浪の点取り屋”は、クラブと代表のタイトルを以てキャリア最高の瞬間を彩るのだろうか。