「いいんですか?みたいな(笑)」 西村優菜が驚く最終戦での“下克上”

<CMEグループ・ツアー選手権 事前情報◇14日◇ティブロンGC(フロリダ州)◇6556ヤード・パー72>

米国女子ツアーのルーキーイヤで最終戦までコマを進めた西村優菜が、今年最後の調整を行っている。先週終了時の年間ポイントランキング上位60人のみが出場する今季のフィナーレ。今大会で優勝すれば、年間レースの女王に君臨することになり、同時に優勝賞金200万ドル、およそ3億円を手にすることになる。

「いいんですか?みたいな(笑)」とこれまでのランキングに関係なく、勝者が女王の称号を得るシステムには戸惑いもある。「なんかちょっと複雑ではあるんですけど」としながらも、勝てばビッグマネーと最強のステータスを得る戦いを前に、明るい表情で練習を積んでいる。

前週の最終ラウンドは朝早いスタートで、昼過ぎにラウンドを終えると、その足で250キロ南下。最終戦の地に足を踏み入れ月曜日に18ホールをこなし、火曜日はプロアマ戦の待機選手となったため、練習のみの調整に終始した。「とにかくいい準備をしようと思って、きょうもいい練習ができたかなと思います」と、最後の最後を迎えた今週、やる気満々だ。

春先は出場優先順位の低さからウェイティングも経験し、リシャッフルで立ち位置を上げていき、終盤の連続上位進出でここまで進んできた。今季のルーキーでここまでたどり着いたのはわずか6人。うち優勝がないのは西村だけだが、逆に言えばそれだけ後半に見せた上位安定の成績は特筆すべきもの。だからこそ「ご褒美。楽しみたい」と、いまは前向きな気持ちしかない。

飛距離が出ないぶん、長いクラブでの精度は群を抜く。飛ばし自慢の選手がショートアインで狙うところを西村はショートウッドで狙うこともしばしば。そんな逆境では「絶対にショートアイアンに負けないように」とロングショットに磨きをかけ続け、いまではそれがセールスポイントにもなった。

そんな努力が実を結んでの最終決戦進出。「戦っていけるんじゃないかと思う」と苦しみを経て、自信をつけることもできたルーキーイヤー。一発大逆転の女王も視界に入れ、「そこを目指していきたい」と強い気持ちで本戦に臨んでいく。(文・高桑均)

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