
<CMEグループ・ツアー選手権 事前情報◇14日◇ティブロンGC(フロリダ州)◇6556ヤード・パー72>
今年のツアー最終戦が現地時間の16日(木)に開幕する。2年前に優勝争いのすえ2位に入った好相性の大会で、畑岡奈紗が二つの“リベンジ”へと向かう。
ひとつ目のリベンジは、もちろんその時の悔しさを晴らすための優勝。例年は硬い地面の戦いとなる今大会だが、「今年はフェアウェイが軟らかい印象があって、ティショットでもランが出ない。セカンドでいつもより長いクラブが残るという印象」というように、これまでとは違うイメージを持つ。
それでも「毎年20アンダー以上いく印象はありますし、そういうスコアで回れたらいいなと思います」とバーディ合戦は覚悟のうえ。ツアーの精鋭60人が集った予選カットのない大会では、遅れをとるわけにはいかない。
もう一つのリベンジは、最終日に失速を喫した直近2試合の反省を生かすこと。先週は出場を見送ったが、その前の日本開催「TOTOジャパンクラシック」では首位タイで最終ラウンドを迎えながら2つ落として8位タイ。その前週のマレーシア戦では3日目に8アンダーをたたき出し急浮上したが、最終日にイーブンパーと足踏みし11位タイ。いずれも優勝が目の前にある状況で、最後の締めを飾れなかった。
「あとから振り返ってみればもうちょっと冷静にプレーできれば、優勝はできなくても、もうちょっといい順位で上がれたのかなと思う。経験ですね」と、にがい後退を生かしていく構え。そして今年は、そのチャンスが最後となり、来季に向けても結果を求めたいところだ。
年間最低1勝を掲げる畑岡にとっては、残されたのはあと4日間。「今週は本当に頑張らないといけない」と気合を込める。一方で、そんな反省点を生かしながら「年々レベルが高くなっている」というツアーで、まだまだ存在感を発揮し続けることも目標の一つになっている。
2017年から参戦している米ツアーも今年で7年目。気づけば「24歳、最後の試合です」と、来年1月には25歳を迎える。年女のシーズンを最高の形で締めくくるために。優勝の2文字を目指し、初日から飛ばしていく。(文・高桑均)