まずは檜原村の入口付近でトンネルショートカット工事が行われる予定です。
あきるのICに直結する構想
東京都のなかで、離島をのぞき「唯一の村」となっている檜原村。奥多摩町と並んで東京都の最西端部に位置します。 そこへのアクセス路は「檜原街道」で、拝島から西進してきた「秋川街道」とJR五日市線を引継ぎ、さらに西へ伸びて秋川沿いをクネクネと抜けていきます。 狭い2車線道路であり、ひとたび土砂崩れが起きれば、村全体が孤立状態に近くなってしまいます。また観光シーズンはこの狭い道路で混雑が発生している状況。そのため、高規格化&バイパス整備でアクセスルートを強化する「秋川南岸道路」の計画が進められています。 将来的には圏央道のあきるのICへ直結する構想で、4つの工区に分かれて事業を進める予定です。完成済みなのが武蔵五日市~武蔵増戸で秋川南岸の網代弁天山をまるごと「五日市トンネル」でぶち抜いた第3工区です。西側の第2工区(十里木~留倉)はまだ構想段階、東側の第4工区(山田~あきるのIC)は事業化準備中で、まだ具体的な形は表に出ていません。 いっぽう、第1工区のうち途中の「下元郷地区」では、すでに事業化準備がととのい、用地取得が開始されました。ここではクネクネと谷沿いに通る道路を、下元郷第一トンネル(延長235m)、下元郷第二トンネル(延長303m)でまっすぐショートカットします。 あきる野市の都市計画マスタープランでも「幹線道路のネットワーク形成」のひとつに挙げられている秋川南岸道路。地元自治体ではIC直結のバイパスルートを歓迎する状況ですが、実際に整備をおこなう東京都の計画進捗が待たれる段階です。