
<TOTOジャパンクラシック 初日◇2日◇太平洋クラブ 美野里コース(茨城県)◇6598ヤード・パー72>
開幕2日前の火曜日に18ホールを回った時から、少しの予感はあった。「初めてのコースですけど、グリーンもラフもきれいなので自分的には好きな感じ。(好スコアの予感は)少しありましたね」。岩井明愛が1イーグル・8バーディ・1ボギーの「63」で回り、トーナメントコースレコードタイ記録を叩き出した。
出だしの1番で1メートルほどのチャンスにつけて“おはようバーディ”とするとそこから3連続。12番パー5では残り199ヤードから5番ウッドで手前3メートルにつける2オンに成功し、イーグルを奪った。上がり3ホールも3連続で締めくくったビッグスコア。同組で回った畑岡奈紗は「4つも年が違うとこんなにアグレッシブなプレーをするのかと。すごいなと思います」と驚きまじりに話していた。
「久々にいいスコアが出たという感じ」という会心のラウンド。自己ベストには1打及ばなかったが、バーディ合戦のなか頭ひとつ抜け出して単独首位に立った。「63」は9月の「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」初日以来の好スコア。そのときは完全優勝を飾っている。
「自分の感覚的にはあまり良くないんですけど…」とあまり納得のいかないゴルフが続いているというが、きょうはそこにうまく折り合いをつけることができた。「先週も感覚が合わなくて、それに対して考えちゃうというか、ギャップが生まれてしまったらもったいない。今週はフェアウェイにいったらOK」と考えすぎることをやめた。フェアウェイキープは14ホール中10回にとどまったが、前向きにとらえて、ラフからもピンを果敢に攻めていくことができた。
米国女子ツアーとの唯一の共催大会だが、岩井は初出場。優勝すれば米ツアーへの切符が手に入るが、気負いすぎてはいない。「いつもと変わらずフラットな気持ちで。それができたので今日は良かったのかなと思います」といつも通りの心持ちで大会を迎えることができた。残り3日間も岩井らしく、一打一打に集中していくつもりだ。(文・笠井あかり)