
アリゾナ・ダイアモンドバックスとテキサス・レンジャーズが戦う今年のワールドシリーズ(米メジャーリーグ、以下:MLB)。その第4戦はダイアモンドバックスの本拠地、アリゾナ州フェニックスのチェースフィールドで行われ、アリゾナ州立大出身、23年マスターズ・チャンピオンのジョン・ラーム(スペイン)がグリーンジャケットに身を包んで“始球式”を行った。
『アリゾナ州立大学、2023年マスターズ・チャンピオン』とアナウンスが流れると満員のファンで埋め尽くされたスタンドから大歓声、ラームは両手を挙げて笑顔で応えた。グリーンジャケットのボタンを外し右手で軽く投げたボールは右高めに出たがキャッチャーのガブリエル・モレノ(ベネズエラ)がしっかりとミットに収めるとマウンドに駆け寄り二人はがっちりと肩をたたき合った。
スペインはバスク州出身のラームは現在28歳、フィル・ミケルソン(米国)らが出身のアリゾナ州立大へ進学、15、16年にはベン・ホーガン賞を受賞、同大学時代に知り合ったケリー夫人と結婚し現在は2児の父となった。PGAツアー11勝でメジャーは21年の全米オープン、23年のマスターズを制した。ラームの始球式の様子はMLBが公式Xにアップ、オーガスタ・ナショナルGCもその雄志を伝えている。(文・武川玲子=米国在住)