伝説の「ANAのジャンボ機」超絶リアルなねぶたに転生? 「そこまでやるか!」な精巧ぶり…制作風景も圧巻

骨格、まんま「ジャンボ」じゃん!

「ねぶた」で「ジャンボ」をガチ再現

 ANAの特別塗装機、ならびに日本の航空会社における全面的な特別塗装の先駆けといわれているのが、1993年9月に就航した、「ジャンボジェット」ことボーイング747の胴体全面にクジラをモチーフにした特別塗装機(747-400D。機番:JA8963)、「マリンジャンボ」です。この機が高校教師、ならびに教え子たちの手で、精巧に再現されようとしています。

「マリンジャンボ」はANAの累計乗客数が5億人を突破したことを記念して、一般公募から機体のデザインを決める企画により、2万通の応募のなかからデザインが決定。1995年まで国内線で運航され、大きな反響を呼んだ”伝説の特別塗装機”のひとつです。 ときは下り2023年、羽田空港近郊の六郷工科高校の先生・生徒らが、この「マリンジャンボ」を「ねぶた」で再現する取り組みを進めています。 ただ、「ねぶた」と言っても、機体はデフォルメされたものではなく、実機を忠実に再現した”本気仕様”のもの。製作途中の骨格は、ディテールまで747-400Dをそのまま縮小させたようにしか見えません。 また、「ナビゲーション・ライト」と呼ばれる、右翼前方が緑、左翼前方が赤に灯るライトや、胴体上部と底部に設置された、一定間隔で点滅する衝突防止灯なども再現され、これらは実際に光らせることができます。

ただ精巧だけじゃないポイントとは

 担当者によると、骨組みの作成は手作業で行われ、5か月を要したとのこと。「バタバタ作ると妥協するため、あえて急がずに作りました」(同高校の教師)といいます。 また、その大きさも全長・全幅とともに2mを超える巨大なもの。「機体の大きさは、実用的に限界サイズを攻めた結果です。『ジャンボ』は大きい機体なので、パッと見たとき、ドカーンとしたインパクトのあるものにしたかったんです」と同氏はコメントしています。

 同校では2022年に、「オレンジのウミガメ」の特別塗装が胴体にあしらわれたANAの超大型旅客機「フライングホヌ」3号機のねぶたを制作。同校にとって「マリンジャンボ」はそれにつぐ2度目のANAコラボの制作企画です。先述の実機さながらに灯るライト類は、前回の「フライングホヌ」でできなかったポイントとして、再現度を高めるべく新たに盛り込んだポイントといいます。「747は”空の女王”と呼ばれているなど、飛行機好きとしてはたまらない機体だと思いますし、私としても思い入れのある機体で、作りたいとは思っていました」と担当の教師は話します。「マリンジャンボ」ねぶたは、取材時点では外装となる紙が貼られているところで、11月18日に実施予定の「六郷ねぶた祭り」で完成品を披露すべく、制作が進められている状況です。

externallink関連リンク

【写真】再現度凄い…これが「ガチリアルなマリンジャンボねぶた」です 世界一セクシーな航空会社「フーターズ エア」の伝説 機内サービスも「らしさ」全開 「翼が3対」の超異形旅客機開発へ 「破壊的新設計」ゆえのモンスタースペックとは
externallinkコメント一覧

コメントを残す

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)